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【山行日】 2009年7月19日(日) |
【天 候】 曇り 一時雨 |
【山 域】 奥日光(湯元) |
【所在地】 栃木県日光市 |
【地 図】 地理院 1/2.5万図 男体山(日光)
地形図(於呂倶羅山・山王帽子山・)
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【同行者】 単独
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【コースタイム】
於呂倶羅山登山口・駐車(9:00)−−山王峠川俣旧道上の大岩(9:30)−−北尾根・界甲633(10:30)−
−−北尾根・界甲637(11:05)−−山王帽子山頂上尾根・界甲641(11:40)−−山王帽子山山頂大岩
(11:45-12:10)−−山王峠(太郎山登山口)(12:30)−− 於呂倶羅山登山口・駐車(13:00)
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山王帽子山 2077m 撮影地 於呂具羅山の北尾根
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【北尾根から山王帽子山頂へ歩く】
明治期の旧宮内省の宮界標探索に歩く。 当時の資料によると山王帽子山と於呂倶羅山を結ぶ尾根を界標が通る。 於呂倶羅山登山口である古河電工の送電線試験設備入口に駐車する。 同時刻に千葉県の鈴木氏夫妻も於呂倶羅山へ行くと言う、界標があったらとお願いして山王帽子の北尾根へ向う。 川俣へ下る手前の山王帽子の麓は深い胸までの笹原である。 北尾根の先端に大岩がある、このような岩には固着岩石[×]があることが多いので岩に登らなくてはならない。 笹を漕いで大岩に近づくが垂直で回り込んで岩上に立つ。 標石や[×]は見当たらなかった。
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後は於呂倶羅山 山王帽子山麓の旧道
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岩を下りると笹の中に溝がありよく見ると古い道形に見える、溝を進むと溝から完全な道になる山王帽子を巻くような道になる。 道を100m位進むと下に熊野沢林道が見える。 アルミの羽のようなものが落ちていた何に使ったものだろう。 尾根状況などを観察しながら標石を探る。 尾根の先は笹原で皆目見当など付けられない、この尾根で間違いないのだろうか不安になってきた。 それでも尾根に取り付き標高が1820m付近で山629のCP杭を見つけたので尾根は違いないようだ。
その後尾根はCP杭が三本続くが宮界標は無い、尾根がハッキリして立ち枯れの大木から振り返ると下部に電力ケーブルや於呂倶羅山、道路に止めたマイカーが見える。 少しシャクナゲの中を進むと今日最初の界標「界甲633」があった。 ここは鹿道が尾根を横切る交差点のような所である。 標石確認、採寸、写真撮影を済ませシャクナゲの中を進んだ。
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界標尾根に切り開きあり 界甲633
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界標尾根の大岩付近 山王帽子山麓の笹原・この中の標石探索
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シャクナゲの中を進むと二つの大岩に尾根が挟まった格好になる岩の間を通るしかないのか、尾根の両側は急な岩とコメツガ薮で岩の間を開いてよじ登る事となる。 岩を越えるとシャクナゲとコメツガ薮だかこの位なら問題ない。 尾根は広くなり一面の笹原とコメツガの大木だ、まったく境界線が見出せない、ここは経験が物をいう、キョロキョロしながら笹原を歩き回る標高2040m付近だ。 何となく歩いた笹原の中に二つ目の宮界標を偶然に見出せた「界甲637」であった。
コメツガの樹林にダテカンバの大木を見る、あの木は山王帽子の頂上尾根手前の木だ、そろそろ頂上に出るぞ。 程なく頂上尾根に出た、表示板やテープの付いた枯れ木の元に「界甲641」に再会した。 以前これが山王帽子山の三角点かと思っていた時期があった。 刻字に三角点でなかったことに疑問もなかったのである。 ここまでの尾根にはまだ界標はあったのだろうが、今回は尾根を見出した事だけでも成功であった。
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山王帽子山の「界甲641」 山王帽子山の「固着岩石[×]・界甲642」
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山王帽子山の「界甲641」 山王帽子山の「固着岩石[×]・界甲642」
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山王帽子山の形は特に戦場ヶ原方向から見ると帽子を置いたように見える。 周囲は急な斜面であるが山頂はなだらかである。 「界甲641」から登山道がほぼ尾根の最高所を通る、笹原を足で分けながら探す苔むした老木の根元にも目を凝らす、山頂は大岩の所である。 3D山名板や大きな達筆板があり、公共機関設置の道標を兼ねた標柱が立つ。 先に進むと太郎山や大真名子山そして男体山が見え出して下り始める。 上空を通過する薄雲からパラパラと雨粒が落ちてきて先に行くのを止めて山頂に戻る。 大岩の所でザックを下ろし休憩とする。
もしかして固着岩石がと思い大岩に目をやると泥に埋まった四角な形があるではないか、ブラシで清掃すると[×]がくっきりと表れた。 奥日光の界標では初めて見る固着岩石[×]である。 よく見ると□(四角)が少し角度を変え二重に重なっている、[×]は1つである。 周辺の岩に掘り込まれていないか探し回ったが、新たに固着岩石[×]や標石はなかった。
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山王帽子山のダケカンバ 整備された笹道(登山道)
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時折聞こえるカケスの声やウグイスの合唱を聞きながら山頂を後にする。 戻りは登山道を歩く事とする。 登山道は先日、小山山岳会が笹の刈り払い整備をしたと聞いていた、どんな塩梅に仕上がったか検分したのではないがそれはそれは丁寧な良い仕事していました。 私もマークを外しながら下った。
道路に出て車に戻ると、於呂倶羅山へ同時期に出発した千葉の鈴木さんからお願いしておいた、同ルートの界標の設置状況をお聞きしました。 ありがとうございました。。
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【ご注意】 山はなんとも楽しいものです。 山歩きには思いも掛けない危険も潜んでいるものです。 簡単に考えて下ったら崖だったり思っていない所に出たりで充分注意しても予期せぬ事に直面、冷静に安全な行動をしましょう。 道の無い山は地図を読む習慣をつけてはじめは経験者の同行も必要なて゜しょう。
特に登山道以外は特に注意しましょう。 地形も複雑ですので安易に入らないことです。
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