黒滝山 1754m    NO.193 

黒滝山・三等三角点

ギザギザ山形の山名板
【山行日】      2003年 8月 17日(日)
【コースタイム】
自宅発(2:25)==鹿沼IC・西那須野IC(高速)==関谷==戸田(3:46)==百村・Hニューこめや前(3:53)−−林道木の俣巻川線・百村山林道横断点・登山口(4:30-5:45)−−鉄塔・沼原線17号(6:04)−−百村山(6:24)−−平成大ブナ(6:40)−−三石山・展望台(7:05)−−黒滝山3K地点(7:26)−−2K地点(7:45)−−那須見台(7:53)−−山藤山(8:19)−−河下山(8:48)−−黒滝山(9:00-40)−−河下山(9:53)−−山藤山(10:16)−−那須見台(10:27)−−サル山(10:47)−−展望台・三石山(11:06)−−ブナ平(11:13)−−百村山(11:25)−−鉄塔・沼原線17号(11:40)−−林道横断点・登山口(11:58-12:30)==西那須野IC・鹿沼IC(高速)==自宅(15:20)
【地  図】     1/25000図 板室、日留賀岳
【所在地】     黒磯市
【天  候】     雨 (1500m以上曇り)
【同行者】     なな(犬)  
【はるかなる山・黒滝山へ】
黒滝山のことを考えたのは昨年(02.10.00)百村山に登った時だった。 その時は百村山が目的でなく黒滝山の偵察であつた。 雪が降った後で足元が悪くよく滑ったのが思い出される。 大笹(笹竹)であり笹しか手掛かりはがなく笹を掴んで急登を上がったものだ。 その時は氏山さんとななと来た、百村山で地元の牧島さんとお会いして皆で行ける所まで行こうと言うことになりサル山まで行った。 それからズートその先はと想いを深めていた。 黒滝山をはじめこの一帯の山は笹が深く残雪期のみ登れる山と思い込んでいた。 「栃木273山」の倉持氏も大笹で1度目は敗退、2度目は残雪期である。 その辺を前回の偵察で見てきて解った。 黒滝山へのルートは地元山岳会の方が百村山から先を刈り払いしてルートを4,5年前から整備しているのだ。 今回も刈り払いしてあった急登にはロープも各所につけてあった。 はるかなる山は近くなった良い意味でありがたい、地元の黒滝山の整備で深山が手軽に楽しめるようになった。
 
目の前に黒滝峰が見えてきた はるかなる山その先にも続く

【林道〜百村山〜サル山】
昨年の百村山に登った時は、百村本田の光徳寺から植林地を歩いた。 そしてここの林道に出て今度は林道を歩き送電線の17号柱の下の林道から送電線柱に向って直登した。 その時の戻りはここに下ってきて光徳寺に下りた。 その時林道がここにあることは知らなかった、大分時間短縮になる。 先日鴫内山の偵察の時ここの林道が途中のガケくずれで、百村本田からは通じていない事は知っていた。 今日は林道(木の俣巻川線)の反対側の入り口からここに着た。 (入口は百村から板室へ向う道のホテルニューこめや前の林道を入ります、大部分舗装道です) 百村山なら光徳寺からを進めたい百村山までならここからでは直ぐに付いてしまう。 

先の長い黒滝山はどのくらいの時間が掛かるのか不明だったのでここまで来て、早朝の出発にした。 那須の茶臼岳が頭を雲に隠している、東の山麓のハイランドパークやホテルの建物が良く見える。 天候が心配だが一昨日の野峰、奈良部山を思えば最高の天気だ、登山口の丸い大石の階段先の笹が濡れている。 雨具のズボンにスパッツ、上はアクロンの半袖Tシャツ、雨用のザックカバーも中に忍ばせて出発する。 ここからはゆっくり上ったり下ったりの繰り返しで濡れた笹原とカラマツ林を歩く。 約20分で送電線柱下(沼原17号柱)に着くその下をくぐってそのまま道を進む、途中送電線の巡視路の矢印の案内板(17,18号)がある。 ここが以前下の林道から上がった所だ、ここからゆっくりと歩いて急登すると百村山に着くいた。

            光徳寺から百村山 植林地からガスの流れる笹の尾根道


登山口

百村山(もむらやま)

平成ブナ

三石山・展望台1257m
百村山に着いた山名板を見ると去年ここに来たときを懐かしく思い出した。 ここで一服朝食を取るななと牛乳とパンを分けて食べる。 以前付けた山名板が心なしか汚れが時間を感じさせていた。 ここから先は深い2mくらいの笹とゆっくりの登りで何ヶ所かの急登で汗をかく、きれいに刈り払いのわれた道を行くと大ブナの根元の横を通る。 ここからまた深い笹原を進む、もし刈り払いが出来ていなかったら残雪時以外黒滝山には行けないだろう。 笹原を尾根伝いに歩き急登をの登りきるとピークに出る。 以前三石山のプレートがあったが今は無い、その代わり展望台のブリキ板がある。

 ここから大巻川の向こうにガスに隠れた鴫内山の山裾が見え千本松方面が広がっている。 しかし北側の那須岳は樹林で見えない。 ここで標高1257m百村山が1088mだから170m高度を上げた。 ここから先は笹の中の急登の連続で、所々トラロープが付けられている。 本当にありがたいここが道の整備無しには、黒滝山ははるかなる山々になってしまうありがたい。 急登が終わり笹の林の中に出るここは以前サル山の表示のあった所である。 前は雪の降りが激しくなりここから戻った、見通しも出来ないその先に行く勇気が当時は無かった。 その時は戻って正解だったその先に行くか行かぬかはその時の自分の気持ちだけである。 ここサル山は雑木の林で丈の低い平らな所でテント場といった所だが別にテントを春必要はない。  

百村山の尾根

中央大峠(旭岳)

ななの雨具姿

笹薮

笹茂る奥また奥の峰の先 はるかなる山黒滝の峰
サル山〜那須見台〜山藤山〜黒滝山
サル山では止まらず通過する、ここから尾根の北側を斜めに進む小ピークに黒滝山まで3K,2Kのブリキ板がある。 ここまで各マークの所間を約20〜25分で歩いている解りやすい。 この辺から北側の那須の山々が雲海の上に頭を出している。 大佐飛からの山で三倉山から東の大倉山、三本槍岳、朝日岳、茶臼岳が木々の間から見えるようになる。 程なく那須見台に着くここから那須が良く見渡せる、快晴なら素晴らしい眺めだろう塩那道路の那須見台と同じだ。

少し進むと行く手に山が重なって見える、手前が山藤山、奥が黒滝山であろうか。 道は深い笹原が続くロープが三本垂らしてある急登もあるがここまで来た事を思えばなんてことはない。 時間も早いしたとえ深い笹が有っても道が整備されているので、藪漕ぎをせずに済む。 最後の笹坂を上がると山藤山に到着する広い所でコメツガの大木がある。 笹が茂り見通しは良くない今回はカメラにトタンのプレートのみシャッターを切り歩き始める。 プレートにあと1:00時間である、山藤山からすこし下って歩き最後の急な登りになる。 何度あったか深い笹で刈り払いをして頂いているので本当に助かる。 急斜面を登りきるとシャクナゲが表れ尾根の北側を通って進むと、突然南に開けた所がありちょっとのぞくとそこが目指す黒滝山であった。 ここがはるかなる山黒滝山だ。 以前調べた黒滝山は山部など立ち入れない山と考えていたが、これだけ道を整備されていたら感謝感謝である。 しかしおばちゃんの気軽なハイキングとはいかないハードな山であろう。

那須見台

茶臼岳(那須見台)

山藤山1588m

シラカンバと笹原
【黒滝山山頂〜その先へ】
黒滝山よく来たな。 頂上は南側は背の低い笹、北側はコメツガ、シラカンバ、ダケカンバに下草はシャクナゲ、笹で見通しは全く無い。 南側は晴れていたら最高だろうが、今日は鴫内山に続く尾根が見えるだけで時間が経つとどんどんガスの中に尾根も消えていく。 なんだか腹が空きパンを食べる、ななは遅いきちっとした食事定番のホテイのヤキトリの缶詰とドックフードを食べる。 一息ついて山名板を取り付け他の山名板を見て回る、圧巻なのは山型のもので立派な一見に値する。 ここ黒滝山を愛して止まない地元の山愛好家の皆さんの登山道の整備で、気持ちよく快適に山頂まで思ったより早い時間で到着した。 

戻る前山頂からその先に足を延ばしたがシャクナゲの道になりななも、歩けなくなって戻った。 鴫内山への尾根もかなり手ごわさそうであり、機会をうかがいたい。 大佐飛山への道を調べたがこちらはちょっと現在は無理と思った。 時間も早いが下りに掛かる。

ななと山頂

鴫内山への尾根

黒滝山・三角点

ガスに消えいく尾根

山名板

山名板 RK

トタンの山名板

山部・山名板
【黒滝山〜高速歩きで帰路につく〜林道・登山口】
笹の急坂をスリップしないように慎重に大胆に下る。 下りを快速で歩く登りの半分の時間で山藤山に着く。 ここで雨が降り始める、上下雨具を着けるななも雨具を着ける。 山藤山を過ぎると急坂になる、なながしきりに高い所をジーイっと凝視している。 「なな早くいくよ」心残りのように歩き始める、突然前方の木からギゃーと一声と同時に木から木にサルが渡って行くだからか。 サルら安全とカメラを用意したら次の木に渡って行ってしまった今日はじめて会った動物である。 サル山の地名もあったがいつ来てもサルに出会う山である。 道を戻るにつれ雨も本格的になり途中、那須見台では全くの視界のない状態気なってしまった。 サル山を通り展望台の急な坂を下り大ブナの大木の辺りではガスと大雨であるが休むことなく歩き百村山に着く。 ここから振り返ることなく登り口の車に戻った、ちょうど12:00である約6時間であった。 時間は短かったが充実の黒滝山であった。

              行きも帰りも笹の道 薮を漕ぐのも歩くのも楽しみの道