地蔵岳 (禅頂行者道)1,483m  NO.239 
夕日岳      1,526m  NO.240
糠塚山 (鹿沼市内)   186m  NO.241

ハガタテの修験の道を踏み締めて 根雪の下に地蔵の祠
  

地蔵岳 1483m

夕日岳 1526.1m
【山行日】 2004年2月21日(土)
【山 域】 古峰原
【地 図】 1/25000図 古峰原 日光南部 地蔵、夕日岳 糠塚山
【天 候】 快晴、無風、初夏を思わせる暖かさ
【所在地】 鹿沼市、足尾町
【同行者】 なな                  禅項行者道   トップページ 
【山行コース・
タイム】
古峰園から夕日岳
自宅発(5:15)==壬生(5:23)==鹿沼コンビニ・日吉町(5:50-6:00)==一之鳥居(6:20)==古峯神社(6:27)==林道・古峯園上ゲート着(6:30-7:00)−−林道・大砂防ダム(7:15)−−林道・お札杉(7:35)−−沢を渡る(7:54)−−植林地内・大岩(8:07)−−地蔵沢二又・左沢渡る(8:12)−−ハガタテ平1281m(8:30-53)−−禅頂行者道を歩く−−地蔵岳(10:00-10)−−三ッ目(10:25)−−夕日岳(10:45-11:22)−−三ッ目(11:38-44)−−地蔵岳(12:05-10)−−ハガタテ平(12:38-45)−−地蔵沢二又・左沢渡る(12:55)−−植林地内・大岩(13:03)−−林道・お札杉(13:20)−−車に帰着(13:48)==糠塚山下参道(15:25)−−糠塚山・山頂社(15:28-35)−−車(15:37)==壬生スパー買物(15:55)==自宅(16:30)

今日の歩行時間   約 6時間


ハガタテ平

【前週につづいて】
前週の日曜日の強風と時間切れでハガタテ平から古峰神社へ下りてしまった。今日は打って変わった天気で、拍子抜けでした。またこんな良い日なのにだれも地蔵岳、夕日岳を歩いた方は居なかった。夕日岳から見た男体山を中心に日光の山々がまじかに見られた。尾根の深雪はだいぶ締まってきたが輪カンかスノーシューが必要だ。快適な歩きだったが前週の事があるので少し拍子抜け出あった。春近い冬の天気は気まぐれである、借りてきた猫のような静かな山だった。
【古峰園からハガタテ平】
古峰園上の林道ゲートの前に車を止めて、朝日が昇るのを待つ。ゲート前に既に四駆が待っていた、6:40笹目倉山の方角の上にまぶしく陽が昇ってきた。真っ青な空に夏のぎらぎらした太陽が姿を見せると周りが一瞬に明るくなった。
準備を終え出発しようかとした時、四駆のエンジンが止まりダイダイ色のチョッキを着た方がドアを開けた。降りて銃の袋を肩に掛けて準備をした。まさか自分達のついて来るのではと心配になった。

前週真っ白だった林道はおおむね雪は無く、カーブの影にはまだ30センチ位あるが気持ちよく歩ける。火の用心の垂れ幕、地蔵沢の砂防ダム、しばらく歩くと杉に木のお札が打ち付けてある所を通過する。この先から杉の植林地の中の道になるさほどでない上りである。快適に快調に歩く、この辺から雪を踏んで歩くが先週の下りと打って変わって歩き易い。沢を二つ目を越して、沢との間の尾根に上がると道は左沢に沿ってしばらく行く。(右沢が地蔵沢)左沢が道のそばで涸沢になると直ぐに杉の植林になる。直ぐ上はハガタテ平である。あと少しで峰の鞍部に出る。

地蔵岳山頂
【ハガタテ平から地蔵岳】
ハガタテ平から地蔵の道は明瞭で迷う事は無い。はじめは少し上り平らな所をで方向を変えると地蔵岳の案内板がある。そこから道は右に曲がり尾根から右の雪の涸れ沢を虎ロープの所を渡る。ここだけは良く見て歩くと良い。我が「なな」はこの沢を何でも無いのに中々渡ってくれず時間がかかった。ここからはつづらに斜面を歩く林は段々疎林になり陽が差している所は雪は無く雪が解けて氷になっているので歩きづらい。

直ぐにつづら歩きは終わり南の尾根に着く、ここから横根山方面がカラマツ林の上に良く見える。ここから真直ぐに頂上を目指すとわずかでセッピの尾根に着く。セッピの端に埋もれた地蔵の祠がある。なんとものどかであるこの絵が今日の最大のスポットと思った。もったいなく祠の前に踏み跡を付けないように手を合わせる。尾根に上がるとたっぷりの雪で尾根は白一面である。ピッケルは地面には届かない。雪で地蔵の最高点は解からない。

【地蔵岳から三ッ目】
地蔵岳の山名板から三ツ目に向かうが、ここで輪カンを付ける。尾根を少し進むと男体山が一ヶ所だけ木々に阻まれない所があった。尾根はの雪がたっぷりで尾根を外せば雪は少ないが歩きずらい。なだらかな尾根を行くと下って上り返した所が三ツ目である。ここでも薬師岳からの踏み跡は見られない。わずかに消えかかったスノーシューの跡わずかに残っていた。三ツ目から薬師岳への禅頂行者道は白い帯が尾根に作られていた。


三ツ目・山名板

三ツ目・薬師岳方向の尾根
【三ッ目から夕日岳】
地蔵岳から三ッ目に着くと鹿の足跡が尾根を越えて、足尾と古峰原を行き来する道が出来ている。尾根を歩く鹿は居ないようだ遠くから猟銃の発砲音が聞こえる。いくら鹿の害があるからと言っても猟銃だけでは解決にならない。今日は動物には遇わない小鳥がさえずりながら枝から枝に、幹を上下につめを掛けて歩いている。シジュウカラだろうかカラ類のようだ。

夕日岳は尾根の先にすぐそこにある、あと一汗かこう輪カンに体重を乗せて踏みしめる。少し傾斜はあるが快調だ。鞍部を過ぎると日をいっぱいに浴びた尾根は雪が少なくなり少し登り輪カンを外す。和カンはそのままそこに置いていく、雪の無い岩の登りになるが、岩を過ぎると雪になるが締まっているので問題なかった。平らな頂上部に出るとその先にアルミの山名板が目に入る。今日の目的夕日岳に着いた。

頂上を見渡すと三角点標石が掘られていて顔を出している。本沢からの尾根に踏みあとがある、三角点を探してそのまま戻ったらしく足跡は歩き回ったものはなかった。夕日岳で戻ったらしい、昨日か一昨日ではないか少し解けかけているが明瞭だ。頂上からの眺めは日光側が立木が払われていてまじかに山々が見える。男体山の大きい姿は夕日岳が一番かもしれない。鶏鳴山からが姿が良いかなと思ったが麓まで大きく見えるのはここ夕日岳が一番だ。

大真名子山もここからの姿が良いだろう、半月山の上に錫、宿堂坊、黒檜岳、真っ白な大平山も良く見える。足尾の山は木々の間になってしまう。三ッ目から薬師への禅項行者道が尾根に白いラインを引いている。大声でヤッホーと二回叫んだが雪の峰に消えていった、どこからも返事は返って来なかった。持ってきた。パンとホットレモンを「なな」と分け合って一息ついた。

前週のこの時間は厳しい風の洗礼で戻ろうかとも考えた。今日の天気は打って変わって風も無く先週のがんばりのご褒美だろうか。時間もたっぷり有るゆっくりしていこう前日光の山々を見ながら。

日光の山並み

夕日岳山頂

カラマツの芽が膨らんできた

三角点標石 ・ 本沢からの夕日新道から?
【禅頂行者道】
栃木の山を歩いていると安蘇、足尾、前日光、日光、奥日光と修験道がある。その道に宿跡がある、祠は数え切れない。その道を今登山道として使っている。宿堂坊山(男獄宿跡)、横根山(深山巴の宿跡)、鳴虫山(冬峰化星宿跡)、太郎山(寒沢宿)など。
日光の山々に、日光修験の「三峰五禅頂」なる回峰修行があったことを知った。三峰五禅頂の「三峰」は冬峰、春峰、夏峰の総称で、「五禅」は秋峰を指している。四季に応じて回峰修行の峰筋は決まっていたようだ。

日光修験の「三峰五禅頂」のことは、04.02.25読売新聞(栃木よみうり)とちぎ名山、山歩き私の10選 -11- の池田正夫氏の記事にありました。


【糠塚山】
JR鹿沼駅から国道293号を大谷、宇都宮方面に向かう。JR日光線の弧線橋がすぐにあり越すと小高い山が右手に見えてくる。二つ目の信号を細い道を右に入ると直ぐに参道の杭が迎えてくれる。地図にもあるが大きい敷地の工場がない。しかし間違いなくここが地図上の糠塚山に間違いない。参道を進むと綺麗に手入れの入った坂道の奥上に社が見える。自転車に乗った古老に聞くとさっきの工場は電線工場で別な所へ越して行ったとの事です。檜の参道を歩くと2,3分で頂上に着く。頂上には灯篭と石の社が有り少し離れた所に小さい祠もあった。糠塚山山名板を探すと左の木に4cm幅の小さいプレートがビスで留められていた。手を合わせてよく見ると社の中に良く見る山名板がお札のように置かれていた。昔のこの地区の鎮守様だったようだ。

ここは武子(たけし)で、北側の地区は地図では糠塚とあるが仁神堂(にがみどう)とのことである。糠塚の地名と糠塚山の名は知らないとのことでした。この山の東に三角点のある263.4峰(鹿沼東高校上)と西久保地区に三角点の192.6峰がある。