横根山 1372.8m NO.144 大滝山 1070.2m NO.327
    月 山 890m NO.326
石裂山 879.4m NO.003

 . 先日に続き三岳探検隊のナスノガルーダさん企画の「横根山・大滝山・小川沢峠・月山・石裂山」を歩く。2隊に分かれて途中で車の鍵を交換、「つつじの湯」で集合との計画である。今回のハイライトはどこで鍵が交換になるか、どちらが早く駐車地の小川沢林道入口先に下山、車を回送出来るかであった。
    
    大滝山の南のフタコブ山の岩場   
          . 【山行日】 2005年11月23日(勤労感謝の日)
大滝山の三角点標石
【山 域】  前日光
【地 図】  1/2.5万図地理院(古峰原)
       地図  (横根山と869峠)
       (869峠、大滝山と869峠)
       (小川沢峠、月山、石裂山)
       (尾ざく神社、小川沢入口)
【天 候】  晴れ
【所在地】 栃木県鹿沼市、粟野町
【同伴者】 第1隊、ナスノガルーダさん、
       上野さん、山部
       第2隊、のみねさん、増田さん
【関連ページ】

       横根山のHPはこちらです。
【コースと所要時間】
第1隊(3人)
賀蘇山神社(6:30-50)=小川沢林道入口先(6:55)=前日光牧場・ハイランドロッジ(8:00-15)横根山(8:28-32)−P1286m前日光ハイランド林道・3回横断−前日光林道峠・横根林道起点・869m(9:50-10:00)
−祠跡(10:35)−大滝山(10:55-11:30)−横根林道・869m(12:05)小川沢峠(13:03)−月山(13:50-14:05)−石裂山(14:18)−中の宮跡?・東屋(  )−賀蘇山神社(15:40)=小川沢林道入口先(15:50)=「つつじの湯」(15:55-)

第2隊(2人)
小川沢林道入口先(8:20)−小川沢峠(9:10)横根林道・869m大滝山(10:55-11:30)−前日光林道峠・横根林道起点・869m横根山(14:20-25)−前日光牧場・ハイランドロッジ(14:40-45)=小川沢林道入口(15:50)=「つつじの湯」(15:55-)

粟野の賀蘇山神社から始まる
【ハイランドロッジ〜横根山】
第1隊は粟野の賀蘇山神社と小川沢林道入口先の2ヶ所に車をデポして前日光ハイランドロッジへ向かう。山の神林道まで走ってると立派な舗装道路になっていた。以前はこの林道はダートで古峯神社から上粕尾まで何度か車で通った(30年も前)事があった。上粕尾から粕尾峠、と走って1時間ちょっと掛かって前日光牧場・ハイランドロッジに到着する。袈裟丸、足尾方面の青空が見えるが、こちらは雲が掛かって肌寒い。いざ出発する、第1隊はナスノガルーダさん(以下、ナスガルさんと記述)、上野信弥さん(言わずと知れた、「関東ぐるり一周山歩き」のご本人)、疲れの残る山部、本人である。横根山までは無難に牧場の中の道と融けかかった霜柱を踏んで進む、ウオームアップ丁度良い。横根山は大きなどっしりとした山である、隣に見える方塞山も大きく見えるその先に皇海山がピラミダラスな山容を見せていた。さあいよいよ大滝山、石裂山へ。

第2隊は小川沢林道入口先とに車をデポしてスタートしている頃だろうか。
【駐車地〜小川沢峠〜大滝山】

.その頃、第2隊も小川沢林道入口先の空地に第1隊のデポ車の横に車をデポした。そして小川沢峠へ向かって歩き出した。その後の報告によると小川沢林道終点(終点までは道が狭く車両通行不可)からは道がないため左の沢に入る。沢は倒木、藪がひどく通行不可能で、適当に斜面を上がると作業道が見つかり、それを行くと峠のやや西に出た。山なれた二人でどんどん尾根を進んでいると思っていた。しかし、
大滝山南の林道横断地点から約600m手前の右折するピークでは、「弘法筆の誤り」か左に向かったそうで、ベテラン増田宏さん(「回峰」白山書房の著者他ににも著書あり)の右へとの声が掛かったそうです。のみねさんにもそんな事があるのですね。


横根山 (大滝山手前から)

山名板
【横根山〜P1286〜前日光林道・横根林道起点】
第1隊はここから市町界尾根をなぞる事になる。1/2.5万図によるとP1266mまでは登山道がある事になっている。横根山頂からナスガルさんを先頭に踏み跡を下り始める、しばらくは石畳のように石が並べられた幅3,4mくらいの道?が広葉樹(リョウブ主体)の雑木林で、落ち葉を踏みながらで清々しい。尾根筋の西側には方塞山の右に男体山が前日光の山々を見下ろしている。先ほど歩いたハイランドロッジから横根山の途中の鞍部にあった林道(前日光ハイランド林道)が尾根の下に見えてきた、直ぐに林道が尾根を過ぎっているなおも尾根を通して下る。立派な道は現在も工事が続行している、この道の是非は別として開通はまだまだ先のようである。

尾根の途中に岩が現れて変化が出てきた。岩に上がると上野さんが動物が見えたと言うが見られなかった残念。尾根は石畳と森林整備公社の境界標
があり、よい目標で尾根筋を案内してくれるのでルーファンは安易になりがちである。工事中の林道を3回横切る前日光林道(山の神林道と以前は呼んだ)が見えてくると、横根山から下りでは尾根筋がYの字の二又に分かれので下りでは右(南側)の尾根を選ぶ。途中に大岩があり今回は木につかまりながら下ったが、後尾を歩く上野さんから巻くような道を案内される。尾根を通して前日光林道の上に立つ、この下がP869mで横根林道の起点である。壁面がコンクリートで固めてあるので少し回り込みくだる。気持ちよい岩と落ち葉の尾根下りであった。


横根山北方の屈折点近くの岩

大滝山の西の鞍部の祠
【前日光林道・横根林道起点〜大滝山】
大滝山へも幾つかのピークの尾根があり途中で90度に曲がる。このメンバーではズルして横根林道を歩いて途中から大滝山へ上がるルートは取れない。横根林道の起点からは作業道があるが尾根筋の入口に踏み跡が見られたので入って見るとその後は笹竹の薮となった。そこを進むと作業道がついていた途中から尾根筋を歩きになる。概ね尾根の南側は植林地で北側は雑木となっている。地図では1000m,1000m,1000m,1010mのピークがあるが、実際は別なピークと1000mのピークも感じないものもあった気がする。途中でナスガルさんが、第2隊と大滝山辺りで擦れ違いかなと言った。いよいよ大滝山も目前である、鞍部手前に土台と屋根だけの壊れた祠があった。鞍部には鹿の濡場のような跡もある、南の植林の檜は5,6mでその中を歩くには困難な密度に葉が茂っていた。

鞍部から大滝山へは雑木の間を縫って高度を上げるだけて゜あるが、何度か途中で立ち止まって息をついた。上野さんなんか走って駆け上がり、駆け下りカメラを構えたり地形をみたりとても真似できない。体力の差は歴然である、自分なりに年齢が違うと言い聞かせるが、エンジンも違うだろうを実感した。
一部植林の檜の枝打ちがなされた所がって景色を見るついで歩くといい感じそうこうするうちに大滝山山頂に第1隊が到着した。ここは三角点の山である自然に標石を探す、倒木と草に隠れていた。

上野さんがそろそろ第2隊が来る頃かなーと、「お〜い」と試しに叫んだら本当に「お〜い」と返ってきた。あまりのタイミングの良さと近くから聞こえたので顔を見合わせた。直ぐに第2隊ののみねさんと増田さんも笑いながら大滝山頂に着いた。本当にピッタリ大滝山になったのにはビックリでした。山頂は5人が顔をそろえて和やかな雰囲気である。菓子などを交換しながらひと時を過ごした。

余りにもナスガルさんの企画が良いのか、偶然か大滝山頂で車の鍵を交換する。あとは第1,2隊が予定の小川沢林道口先の駐車地へどちらが先に到着するかである。一息ついてお互いに健闘期して大滝山を後にした。大滝山には山名板は無かった。


フタコブの山

月山を遠望する
【〜小川沢峠〜月山、石裂山】
第1隊は大滝山から石裂山の月山へ、第2隊は横根山へ向かう。第1隊はここから南へ大滝山から見るとフタコブラクダのような膨らみがふたつ見える。一つ目に大岩の壁がある上野さんが登っていく、ナスガルさんと山部は西側を巻いて一部岩を登ってコブの鞍部に出る、そこは紅葉が盛りでカメラのレンズを向けた。次のコブのハイライトは次の尾根に乗ることである。里山歩きでの楽しみの一つはルーファンである、二つ目のコブから南東の尾根にのるのである。普通の尾根ではないコブをそのまま進むと南西の尾根を下ることになる。南東尾根は急斜面を60m下った所から尾根が派生しているのだ。こんな所に来ると上野さんが激しく動き回る動物的と言うか尾根を正確につかむと、藪を避けて杉の落ち葉を蹴散らして尾根に乗った。この尾根を進むと横根林道の峠となっている。

峠からはしばらく林道と平行尾根歩きとなる幾つかのピークを過ぎるが、さして疲れる訳ではないものである。尾根は片側が植林地となっていて明瞭である。尾根が突然明るくなる、北側の斜面が伐採されていた。下方に鹿沼の上久我の寄栗集落であろうか。ここで一服となるここから小川沢峠までくだるだけである。うかつにも山部の高額財産のデジカメが斜面を駆け下っていく、幸いにも30mの所に止まってくれた。急な斜面をジグザグにカメラの動作も異常なく事なきを得ました。伐採地の中にトタン小屋この尾根に地図の道があるような、植林の薄暗い鞍部に到着する。木の根元に木切れに書かれた案内板があったが小川沢峠の文字は無かった。

この頃の第2隊は、
【大滝山〜前日光林道〜横根山】

大滝山を下ると後は横根山へは上りが続く。第2隊からは下記の報告が寄せられている。
「大滝山〜前日光林道間で、尾根を約90度左折するピークでは、左折地点が早過ぎて、植林の藪のなかに入ってしまいました。約5分のロス。周りをみればすぐわかることでした。ピークを過ぎてからの左折が正しいです。」しかしこれはノーミスのようなもので何も無いので間違わないようにとのアドバイスであろう。途中で昼食をゆるりとされていたようだ。全てが順調に横根山への尾根をなぞっていた。


小川沢峠

緑のシュリエットが石裂山
小川沢峠から130m位の上りがあり813mピークへ登った。何度かアップダウンをすると林道が尾根に沿ってきた、なんとなく歩きたくなり林道に出てみるとそれは廃林道になっていて僅かに踏み跡が見られた。トゲトゲの草を分け進むと月山と対峙するピークに立った。右奥に石裂山も見えたあと少しである。
少々疲れが出てきた月山への急な上りでは何回も休みを取りながらになってしまった。月山手前で上野さんとナスガルさんに先に行ってもらった。久しぶりの月山の祠を見て今日の行程が完遂に一歩先に捉えた事を実感した。山頂の散策では終わりかけのドウダン、ヤシオ、カエデの紅葉と日光の山並みを見た。

しばらく休んで地図に名のある山、石裂山へ向かう。月山から一旦下り木の根の張った道を登ると西に突き出た石裂山の三角点標石の所に着いた。月山手前の鞍部から見た石裂山は垂直の緑のシュリエットに見えていた、しかし頂上部ではそんな感じはない見通しも良くなく長いは無用そんな雰囲気である。後は車に戻るべく御沢峠に下る事になる、石裂山の尾根を南に進むと道が消えた。月山からの途中の東側にある巻道が峠に下る道のようだ。岩の段をありると良い雰囲気の御沢峠に着いた、先ほどの山頂が垂直の岩の上に紅葉をまとってある、この雰囲気が石裂山が修験の山を感じさせる。


月山山頂

南側から見る石裂山
【〜御沢峠〜賀蘇山神社】
御沢峠ではナスガルさんが西剣が峰を見てくるとステンレスの長い梯子を登って行った。上野さんと山部は峠のひんやりとした雰囲気の峠を味わいながら待った。ナスガルさんが戻ってから御沢峠から賀蘇山神社へと下山に掛かった。あまり歩かれる事の少ないようで踏み跡には落ち葉が積っている、西剣が峰山体の岩を巻くよう進むと恐竜の背骨のような岩尾根になる。岩には歩いた跡がついているのでルートは明瞭である。(地図で見ると西剣が峰のピークのしたの丸い広葉樹マークのある尾根であり、その尾根の下方の針葉樹マークへ下る。:帰宅後GPS軌跡で確認)下る岩尾根は一ヶ所鎖がある、経年劣化の木製の梯子がある。ここの下りは完全自己責任で最高難度の注意を払わなくてはならない。どうと言う事のない所であるが、死亡事故の発生した所である。高齢者、婦女子には進められないルートである。修験者には応えられない所であるが、、、。岩場を過ぎ斜度が緩むと植林地内を下る、程なく大岩を背景に石仏のある中の宮跡・東屋に到着する。ここから賀蘇山神社までは中の宮跡・東屋の下に林道があり(取り付きに道標:[石裂山山頂])その道を下る、途中の林道分岐に[おざく沢]の道標があった。賀蘇山神社から石裂山頂まで4km表示が麓の駐車場にあった。


鎖場の朽ちた木橋

鑿山神社(おざくさん)
【デポ車回収、ドンピシャ合流】
第1,2隊は、それぞれ予定の行程を歩き、デポ車にたどり着く。集合地点の小川沢林道入口先に向かう。我が第1隊は、賀蘇山神社で車に乗り込み小川沢林道へ向かう。ここからは10分小川沢林道に入るとなんと、第2隊が横根山ハイランド牧場から先着して林道から出てくる所だった。ほんの数分の違いで大滝山といいドンピシャリであった。顔を見合わせると笑っていた、このあと今話題の「つつじの湯」に浸かった。

本文中では駐車場を賀蘇山神社と記していますが、実際には尾山神社下の尾ざく林道入口広場です。石裂山は尾ざく山とも粟野側では表しています。鹿沼の加蘇山神社と粟野の賀蘇山神社も石裂山(尾ざく山)を祀っています。一般的には比較的危険度の少ない鹿沼側から歩かれるようです。 (尾鑿山=おざくさん)
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