蓬莱山 467m   NO.328
            地元小山からいつも見ている西の峰々で目立つ山に鍋山(御嶽山・三峰山)がある。谷倉山と蓬莱山の谷間に鍋山が見える。山の名は知らなかったが一度は歩いてみたいと思っていた。地図には標高は467mの表示がある。山麓で山名を聞いたら蓬莱山との事で集落の名が根古屋(ねごや)である。同名の山は田沼にもあり、麓には根古屋もある。古来中国では蓬莱山は仙人が住む山である。この山に上がれば仙人に会えるかも知れない、何かに導かれて山頂を目指す。
【山行日】 2006年 01月 03日 (火) 【天 候】  晴れ
【山 域】  栃木 【所在地】 栃木県栃木市鍋山
【地 図】  1/2.5万図地理院(下野大柿)
       地図(蓬莱山)  
【同伴者】 単独
【関連ページ】

       御嶽山(三峰山)が隣にあります。
【コースの所要時間】
鍋山町・根古谷 12:14入山沢・砂防ダム12:17秋葉城跡・神社12:26・30
(尾根を通す)−蓬莱山13:10・25−栃木鉱山構内道13:50鍋山街道14:05根古屋の駐車地14:25                歩行時間  約2時間10分
      
快適な頂上部の蓬莱山


【秋葉城跡、秋葉神社から】
栃木市内から鍋山街道を鍋山へ向かい途中で左折します。丁字道の所に大きな石碑があり側に「秋葉城跡入口」の案内碑もあり、ここを通るたびに一度は歩こうと思っていた。目指す蓬莱山への道を探していたので秋葉城跡があると言うのでまずは城跡へ行ってみる事とする。根古谷集落の空き地に車をとめた。集落の小道を走っていると「右秋葉城跡」の石碑があり案内された道を進む。車の入れぬ道を歩き最後の家の前には祭礼の幟を立てる旗台があった。進むと砂防ダムがあり、入山沢の名が見えた。道幅が広くなったが直ぐに植林地に入りの狭い上りの管理道となる。しばらく歩くとY字道になる、そこにも「右秋葉城跡」の石碑があり先の道を見上げると植林の先に切れ切れの尾根が見える。城跡の碑の所が秋葉神社でここまで約10分である。秋葉城(不摩城)は佐野の唐沢城の北の護りのためであったと「城跡の由来」にあった。城のあった尾根は南に急峻な蓬莱山があり、尾根は掘割で切られて麓には永野川が固められた。秋葉城は出城であるからそれほど大掛かりのものではない。

 秋葉城(不摩城)と秋葉神社
山頂下の岩場
【蓬莱山】
城跡から堀割りを越えて尾根筋をたどって頂上を目指す。獣の歩いた跡が縦横に付けられている、糞から想像すると猪であろうか。鹿、熊では無いと思う、一切姿、鳴き声などは今は聞こえない。栃木市内から見た蓬莱山は出流川側(御嶽山側)は急に落ちている。この尾根も急斜な上りが続く途中から岩も出て来た。頂上直下には篠竹も見える。岩に付いた苔類に触れてみたが皆乾燥している。岩角に指を掛けてよじ登る。途中から植林が終わってクヌギ、ナラに変わって明るい頂上に着いた。落ち葉が積もっていた、ピークは明るい感じの平た尾根で一ヶ所岩があり木が絡んでいた。開けた尾根に南に少し進んだが下ると植林地になり戻った。北に進むと御嶽山(三峰山)が正面にある、御嶽山をこんな高さのまじかから見たことはなく圧巻だ。少し離れて星野の上に谷倉山のアンテナが見える、宇都宮市内も展望に良いところであ。

下山は北斜面を下る事とした、これは明るい斜面だからである。獣の道は横に着いていて下っていないようである。頂上尾根を北に下ると石灰採取場の上でとても下れる所ではなく左の植林地を使って下る事とする。実はこの時地図は持参していなかったので安全策をとったのである。後で地図を見ると北東の尾根を下った方が良かったと思えた。今回下った所は途中から石灰採取場の中に出てしまう。今日は蓬莱山の山頂を踏む事と秋葉城跡の見学なのだからこれで良しとした。今日は正月の軽い運動に丁度良かったのだ。
蓬莱山への歩いた尾根は地図の集落の名の根古谷の「根の字」の所の尾根でした。
鍋山の根古谷と国地に記載がありましたが、地元自治会名は鍋山町根古屋自治会となっており、地図記載に誤りがあるようです。

この岩が蓬莱山のピーク

北西側は砕石場で降りられない
【蓬莱山のこと】
蓬莱(ほうらい)とは、古代中国で東の海(渤海とも言われる)上にある仙人が住むといわれていた五神山のうちの一つ。一説には日本を指すとも言われている。 中国は崑崙と呼ばれる。 五神山には蓬莱の他に、「方丈」「瀛州」「岱輿」「員キョウ」があり、そのうちの「岱輿」及び「員キョウ」 は流れて消えてしまったとされている。

栃木の蓬莱山は、
佐野市作原の東蓬莱山と西蓬莱山があり麓に根古屋集落があります。日光男体山開山の祖勝道上人がによって開かれ一大霊場として栄えたそうです。すぐそばには根古屋森林公園があって、古くは唐沢山城の出城が築かれてあった要谷山の西に位置し、38ヘクタールの区域の中に高齢樹木、大径木の名木と針葉樹・広葉樹で形成されています。これから考えると唐沢山城の北の要の出城である秋葉城(不摩城)のある所も蓬莱山と根古屋の名も関係がありそうです。
栃木の塩谷には根古屋と似ている地名の西古屋、東古屋があります。

全国の蓬莱山は、
北海道日高三石町66mの蓬莱山、滋賀県志賀町の比良山系の蓬莱山1174m、群馬県の上武県境赤岩尾根の蓬莱山1377m、山形県岩船郡山北町の蓬莱山、など蓬莱山は多数あります。

星野の上に谷倉山が見える

御嶽山の全体が見られる