北向沢の頭(二等三角点・梓) NO.352
   那須・伊王野の二等三角点「梓」・北向沢の頭へ歩いた。
このピークは那須や高原山の眺望がすばらしい
 
   
【山行日】 2009年 01月 24日 (土) 【天 候】  晴れ、風花舞う
【山 域】 那須東部 【所在地】 那須町
【地形図】 白河 大田原
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【同伴者】 単独
【関連ページ】

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  【標石データ】
 ・ 冠字 波 第 28号
 ・ 基準点コード 5540-31-6901
 ・ 設置 明治 33年 8月 15日

【所在地】 那須町大字梓字山神 国有林

【緯度 経度】
        36 58 37.04 / 
140 14 37.32

【北向き沢の頭 三角点・梓】

 この山の北向沢の頭という名は、ピークに到達してわかった。 地元黒羽山の会のプレートからである。 地形図を見るとピークは北向沢の頭となっている。 俗に言う八溝の送電線山脈の栃木の入口の山であり、赤白に塗り分けられた鉄塔は目立つ。 鉄塔の傍に標石が有るのは「点の記」に記載されているのを見ているので目標はこの送電線鉄塔である。

 伊王野から義経街道を波月山と三蔵川の間を走る、中梓から左折して棚倉へ向う。 点の記では山崎あたりの林道からピークへ向うようだ。 栃木、福島県境まで林道が数本あるがゲートや鍵チェーンで入れない。 送電線巡視路入口のポールがあったが、この時点で梓鉄塔への巡視路なのか不明であるのでパスをした。 戸中峠から県境尾根を歩こうか、どこかの林道から歩こうかと迷った。 峠を通過し福島側を下りながら車を走らせていると、左側が大規模に伐採された山肌が見え作業道が見える。 車のナビを見ると大森川に沿った林道を走ると、ピーク梓に近づけそうだ、 林道は完全な雪道でスリップに注意しながら走る。 森林組合の木材集積場から分岐する林道入口に東電巡視路のポールがあったが、梓手前の鉄塔へのようなので先に進んだ。 梓の鉄塔番号が分かれば直ぐに判断できるのだが都度地形図で確認することになる。

 大森川に沿った林道は棚倉側を走って支尾根を越えて久慈川の源流の小中沢の林道へ出るらしい。 深い森林地帯を縫って走る林道は、無雪期なら問題無いが全面積雪では慎重にゆっくりとなる。 ピーク梓は地形図で見ると大森川の頭と言いたいような感じである。 作業道は朽ちた枝を雪が隠し歩くづらい、ぬかるんでいる、傾斜もきつい林業のキャタピラ作業車はこんな道も登って行くのだ。 ピーク梓が赤白の鉄塔である事が分かってきた。 歩きづらいが鉄塔のある尾根下部に到着、いよいよ急斜面にアタックだ。 木の根や幹につかまってトゲトゲの木を鉈で払いながら腕で体を引き上げる。 20m程上がるとなんと作業道があった、迂回していたのである、しかし道はここが終点ここからは斜めに登る、ピークをあきらめて一旦県境尾根に向う、案の定尾根には踏跡がある。 一息して一気に鉄塔脚部に到達した。



県境尾根

ガードネットに守られていた標石
 

 梓の送電線鉄塔は県境尾根の栃木側の少し下がった所に立つ。 付近は伐採され栃木の山々の展望台になっていた。 特に那須の山々のとりわけ雪の帽子をかぶったような茶臼(那須岳)や朝日岳の輝いている。 那須の山並みを下った強い風が吹き付けている、幾度かシャッターを切った。

 三角点「梓」は明治年月埋標の二等三角点で、近くの二等は、「芦野」「大輪」「北野上」でそれぞれと約20Km離れている。 標石は鉄塔脚部から15mほど上部の尾根道にある。 周囲をネットで囲ってある、東電仕業で標石への心使いが見えて取れる。 付近に黒羽山の会のプレートが落ちていたのを拾って標石の傍に添えた。 ピーク梓は地元では「北向沢の頭」と呼んでいるのだと分かった。 名はともかく栃木の端まで来たものである、尾根を南下すれば福島・茨城・栃木の三県の接する入会山や八溝山がある。 この山域歩きはこの時期が良いように思う。


 
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          那須岳と朝日岳