行者岳 (ぎょうじゃだけ) 1328.7m No.371
大岩山 (おおいわやま)  1267m 
No.372
唐梨子山(からりこさん)   1351m No.373
ハガタテ平              1281m No.374
(地蔵岳は敗退しました。)
山部薮人 04.02.19記
【山行日】     2004年 2月15日(
【地  図】     1/25000図 古峰原、日光南部 地図
【所在地】     足尾町、鹿沼市
【天  候】     晴、強風雪 温度低い
【同行者】     なな

行者岳はまだ静かだった

大岩山付近体に着雪・寒そう

【コースタイム】
自宅発(9:00)==壬生(9:10))==鹿沼コンビニ・岩山前(9:45-55)==一之鳥居(10:17)==古峰神社(10:45)==林道遊歩道入口・ゲート着@出発(10:50-11:00)−−焼山林道ゲート(11:30)−−支尾根に取り付く(11:40)−−境界尾根着(11:57)−−行者平(12:26)−−@行者岳1328.7m(12:38)−−A大岩山 1267m(13:24)−−B唐梨子山1351m(14:00)−−Cハガタテ平1281m(14:40)−−禅頂行者道を下りる−−林道終点(15:05)−−木札の所(15:14)−−林道起点(原向・古峰原)(15:45)−−車に帰着(16:20)==古峰神社(16:30)==鹿沼市内(17:25)==壬生スパー買物(17:45-18:15)==自宅(18:30)
今日の
歩行時間   約5時間20分

今日の山行
2月に入って初めての山行。前日(土曜日)に予定したがなんとなく山に行く気分になれなかった。今日(日曜日)は朝6時に家を出ようと思ったが朝寝坊で目が覚めたのは8時だった。家族で朝食を取って家を9時に出発する。こんなにゆっくりの出発は初めてである。 (こんな時間でどこを歩くと言うんだ。)

今日の目的(予定)は前日光の古峰原の地蔵岳、夕日岳だ。

天気予報通りの天気だ。鹿沼の市内は快晴、風が吹いている神社大鳥居の所から雪が道路にも積雪している。古峰神社を過ぎると路面は完全な積雪(10センチ)である。途中からは粉雪が降っている、風花かなと思ったら本格的な雪である。

スタートから尾根道へ
青空に足尾から雲が飛んで来る。綺麗な舗装道路は昨日の夜半からの雪で完全な雪の道になっている。道には今朝走った四駆の轍が付いている。雪の方がアイスバーンより安心である。神社前を過ぎて直ぐに三枚石への新道がある。(健脚コースとの案内もある。)その先に右にゲートのあるハガタテ平に向かう林道がある。(林道起点 原向・古峰原線/地蔵岳には一般にここから歩く。)その先にも長沢林道がある。(ここからは行者岳へのルートもある)車は段々雪が多くなる林道を進むとに簡易ゲートの手前に遊歩道入口がある。ゲートは開いていてタイヤ跡はその先まで付いている。山部も車でゲートを通り抜けたがその先のカーブが登れずゲートの側に車を止める。

古峰原峠まで行くと下山してから歩く事になるので無理せずゲートにの側に駐車する。積雪はそこそこだと思うのでアイゼンと輪カンジキをバックに付けて出発する。30分くらい積雪に道を「なな」とタイヤ跡を歩くと焼山林道のゲートに着く。ここで小休止する、地図を開くとこの辺の尾根を上がると古峰原峠まで行かないで済むので時間短縮になる。今日は時間が大切である。焼山林道の積雪は50cm〜1mの積雪で歩き始めたが、戻って輪カンを付けて出発する。「なな」は元気良く飛び出したがサラサラの粉雪でしばらくすると腹まで付いてしまい山部のラッセルした後についてくる。

10分位歩くと沢があり林道は沢を越えていくが尾根から離れていく。ここで林道から尾根に取り付き尾根をラッセルしながら高度を上げる。何度か尾根がジクザグに曲がるが確実に古峰原峠から行者岳への稜線に向かっている。支尾根の傾斜が緩くなると広い雑木の雪原に出る。1144峰と行者平の中間地点の道に出た。流石にこの時期ここを歩く人はいない様だ。昨夜の雪を重ねてここは60cmある、今日一日輪カンを外せそうにない。


尾根道を大岩山・唐梨子山まで

大岩山 猛烈な風

唐梨子山 地吹雪
尾根道は雪があるものの道の足尾側を歩けば掘れた道に溜まった雪を踏まなくて良い。歩き始めて1時間体が活動して来ている。本来なら汗をかく所だが温度が低いので出ない、水分も飲まない。わずかに上って下ると行者平の名前板の杭に到着する。鞍部は風もなく曇っていたが静かで平穏であった。ここからゆっくりと次のピークへの上りとなる。登り切った所が行者岳 1328.7mだ。頂上は木々で眺望は木々の間からで粉雪に曇る。積雪50cmピークは風が吹き抜けてとても寒いカメラで2,3枚撮って次の大岩山に向かう。

下りの急降下の深雪は輪カンを付けていても滑り落ちるように下りる。「なな」も後に続く風も凄いが尾根のセッピも発達して大きくなっている。金剛童平の表示の直ぐ下に石の祠がある、この辺は風が強く雪が飛ばされている。この辺から風がどんどん強くなり大木の影で休むも寒くて又歩き始める。雪が深くなってひと登りで大岩山 1267m着いた。この日の風は大岩山から唐梨子山の間が地吹雪と体がゆさぶられる最大の区間だった。この区間は足尾神子内からの沢筋を吹き上げてくる。尾根道の岩場は苔が凍り付いて青海苔のように見える、強風で雪は飛ばされている。尾根の古峰原側はセッピが1m発達している。

ピークから下った鞍部では、雪のが深く積もり輪カンでる膝まで沈む。道を外しても積雪は変わらずラッセル以外にはない。しかしこの道は高低さは余り無く少しだけがんばれば次のピークに着く何度か繰り返せばよいのである。歩き初めてから5分と休まずにここまでがんばった。ラッセルして平らな雪原をラッセルすると唐梨子山 1351mの山名板が立っていた。

行者平

行者岳 1328.7m

粉雪の先に方塞山1388m

金剛童平

大岩の手前の地吹雪

大岩山1267m


唐梨子山からハガタテ平
唐梨子山 1351mは雪は深く地吹雪でゆっくり出来ない。気持は早くハガタテ平に行って尾根を下って風の無い所に行きたいラッセルが大変である。唐梨子山から深雪の道を避けて歩くうちに道から遠ざかって尾根筋に行ってしまった。どうもおかしいなと思い確認コース修正急傾斜を下る。でもこの場合かえって雪でどこでもOKで修正出来た。積雪があるとルートを失い易いここは道が広いので解かり易いが、下りに掛かったら下りすぎないうちに確認しないとコース修正に時間が掛かってしまう。

コースを修正して行くと掘れたハガタテ平の鞍部らしい所に出て来た。コース上は深雪なので少し植林の中側を歩く。ハガタテ平の道標を確認してホッとした。山部自身より「なな」の困ったような表情がいかにも切なそうで長いはしていられない、少しでも風の無い所へ行きたいそれでもここは大岩山や唐梨子山に比べれば天国である。

奥が地蔵岳

竜の宿

地吹雪・唐梨子山 1351m


ハガタテ平と地蔵岳
  地蔵岳 1483m 時間切れと大荒れの状況で敗退した。
ほうほうの体でハガタテ平に到着(14:40)、時間がないと自分に言い聞かせて地蔵岳を諦める。ハガタテ平は軽く粉雪が舞っているが今までと打って変わって風はあまり強くない。しかし温度は低い見上げると地蔵への登り道は深雪でここから歩いたのでは暗くなってしまう。

躊躇なく下山を開始するしかしルートは見当たらない完全に雪に埋まっている。植林地の杉の木に黄色の帯が見える、その方向を良く見るとなんとなく道があるようだ。「なな」はルートを探して走り回る「なな」は下るとなると懸命にルートを探すここだと思うと止まってこちらを見て指示を待つ。「よし」と言うと30m先まで進み止まってこちらを見る。しかし違う方向に行こうとしている時は「こっち」と言って手で行く方向を指すと差した方に直ぐに行ってくれる。

植林地の下降は道らしき感じが現れ、さっきの黄色のマークが有ってルートは明瞭である。マークの上る側には反射板まで付いている。実に親切である。そのテープも緩く木に負担を掛けないようになっている。もし木が太くなってもホッチキスで止めてあるので外れるようだ。(それまで持たないだろうが?) 気が付いた不要のマークを外しながら歩いたが全体にマークは少なかった。沢を越える所が不明で赤布をつけて振り返ると、雪に隠れた黄色のテープがあった。(写真のお札上に黄色の反射板の付いたマーク) 

お札の付けてある所で持ってきたパンを「なな」と分けて全て食べた。この後は林道に出て車の所まで雪を踏みしめて戻った。

ハガタテ平から地蔵岳を見る

道標

ハガタテの下の植林地

林道終点のお札

林道向原・古峰原線入口
この日の反省点
尾根まで上がるまではハラハラと粉雪が降る程度で上空を飛ぶ雲を仰ぎ見る。しかし尾根を歩くにつれて段々と風が強くなりました。途中では一時戻ろうかとも考えましたが、コースのアップダウンはそれ程では無いのでハガタテ平に向かいました。しかし考えたより雪が深かったので判断は五分五分です、コース取りを考えながら強行しました。(輪カンなしではとても無理) 遅い出発で時間の余裕が無く地蔵へは敗退しました。(ここに行くなら8時までに出なくては。)

夜家に居ると電話が鳴りました。坂東太郎さんからです。話では12時ごろ林道で山部の車を見たので2,3回呼んだようですが返事が無いので帰って来たとの事でした。その頃は尾根に立った所でした。坂東太郎さんは土曜日の夜に古峰原峠のロッジに泊まっていたとの事で快適だったとの事でした。しかし自慢の四駆の軽油が凍ってしまって直ぐに帰れなかったようです。土曜日の夜15cmの新雪があったそうです。
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