丹沢山(たんざわやま)1491m NO.900-1
塔ノ岳(とうのだけ) 1567.1m NO.900-2

神奈川、静岡に行ったついでに地元の方の推薦の丹沢を歩く。 「塔ノ岳」、「丹沢山」を目指して大倉尾根に取り付きを歩きました。 春先の変わりやすい天候もの夜半の雨も上がり途中の小屋から夜景を見ながらの歩きでした。 一時吹雪を思わせる、強烈な風と風花が横殴りに荒れる。 丹沢山山頂は霧氷と初冬を思い出させる霜柱だった。 市街地の近くの展望の良い山歩きをしました。 

【山行日】 2006年 4月 15日 (土) 【天 候】  雨のち曇り、時々日差し
【山 域】  丹沢 【所在地】 神奈川県秦野市、
       相模原市(清川村)
【地 図】  1/2.5万図地理院 ・秦野
       地図(大倉登山口・秦野戸川公園)
        1/2.5万図地理院 ・大山
       地図(大倉尾根・塔ノ岳・行者岳)
       地図(丹沢山・蛭ヶ岳)
 
【同行者】 山部単独
【コースのタイム】
 4/14 自宅発(1:50)=(東名・海老名PA・仮眠)==平塚富士見CC(7:00-15:10)==熱海伊豆山宴会泊(16:00-23:30)==
秦野・大倉登山口(4/15 1:25)−−観音茶屋先分岐(1:50)−−大倉高原山の家(2:10)−−見晴茶屋(2:15)−−駒止茶屋(3:00)−−堀山の家(3:30)−−戸沢分岐(10:15)−−花立山荘(4:40-13)−−金冷し(5:05)−−塔ノ岳・1491m(5:30-35)−−日高・1461m(朝食)−−竜ヶ馬場1504m(6:25)−−丹沢山・1567.1m(6:40-7:00)−−日高・1461m(7:50)−−塔ノ岳(8:10-30)−−木ノ又大日・1396m(−−新大日小屋(8:55-9:00)−−書策小屋(9:10)−−行者ヶ岳・1209m手前分岐(9:20)(政次郎尾根)−−戸沢登山口(10:15-20)==大倉登山口(11:05)=(東名・秦野中井IC - 海老名PA・仮眠 - 東北道・羽生IC給油-佐野IC)==自宅(16:20)

秦野戸川公園の所に明日の山開きの横断幕が
登山口周辺】大倉・秦野戸川公園・山岳スポーツセンター
 小田原ICからナビで向かうがどこが大倉なのか不明でたどり着いたのが秦野戸川公園のバスターミナルである。 何台かの車がロータリーにあるがここに駐車じゃいくらなんでも強引すぎる。 近くを歩くと丹沢山開きの横断幕()・一般車駐車場はまだ入場禁止でどんぐり山荘先の林道に駐車する。 後で判ったたのが山岳スポーツセンターの駐車場は無料であり、水無川には立派なつり橋が架かっているので大倉登山口へは早立ちには便利である。

夜景を楽しむ 奥は小田原

夜明け前 伊豆方向に月
大倉尾根歩き
 ついで登山の日帰り山歩きには早立ち以外に選択技はないと勝手に考え栃木の山と同じ井手達で出発する。 深夜の山歩きはなんと言ってもランプが無ければ歩けない。 途中で電池切れ、光源不良になったら、下山も出来ないのでその辺は注意しなければならない。(結果駒止小屋付近でマグライトのフィラメント切れになる。) 道標が随所にあり通行の多い歩かれた道は迷うことはないと思った。 ろくに地図を広げることもないが後の記録のために途中の小屋をカメラに記録した。 今回は夜景を期待しての尾根歩きであったが、初めは樹木に遮られ街の灯はカメラに収めるには不向きであった。 大倉高原山の家手前の分岐では回り道になるがどんな小屋だろうと小屋への道を選んだ。 なだらかな道で直ぐに着いた、夜半でもあり静かにし無ければと注意しながら夜景を見た。 そこからの道は平らな所で次の見晴茶屋に着いた、トイレを案内するプレートの脇に真新しい立て看板「見晴茶屋・4/16 リニュウアルオープン」があり明日からのようだ。

 風か出てきたので雨具の上着を着用する、ここまで半袖一枚で歩いて来た。 着衣を整えて出発しようとするとマグライトが点かない。 電池は十分用意していたのだが光源のフィラメントが切れた、二時間くらいの連続点灯でしたが原因はどうなんだろう。 最後の切り札リチウムCDSの登場である、それも低照度で慎重に樹林の無い立花山荘まで使った。 駒止茶屋、堀山の家と淡々と歩くが、この尾根の道は幅広く荒れた道で全部と言うくらい土留めがしてあり歩きづらい。 歩かれる人が多いのと土砂流失で浮石ごろごろである。 周囲も回復施工もしてあるが一度壊れた自然は簡単には戻らない。 堀山の家前には無人販売の箱が置かれてあったと思う。 ここを過ぎ下の戸沢からの道を合わせる所に来ると猛烈な風が吹き付けてくる、樹林の中でも木々の揺れていたがここはまともだ。 暗くて雲の具合は不明であるが月は相模湾上でありおぼろ月であるが山は大荒れの模様である。

夜明け

金冷シ上で牡鹿に遭遇
塔ノ岳へ
 花立山荘手前では吹雪のように風花が横殴りに飛ぶ、雨具の着用で風は防いでくれるが寒風である。 山荘に到着して直ぐに山荘前の凍ったベンチで着替えをする。、雨具を脱いで半袖の上に長袖を着込む、その間手袋を脱いだ手が寒い。 雪含みの雲(ガス)が通過したのだろう、下界には小田原の街であろうか山の向こうにも明かりが見える。 東京方面も大山のシュリエットの陰に隠れるまでキラキラと美しい。 飛ばされるかと思うような風も山荘上の掘れた笹道に入りひと段落ここで一服する。 その先のピークに立つとなおも強く早く急いで通過、ヤセ尾根を慎重に進むと「金冷し」に着く。 鍋割山からの山稜をここで合わせいよいよ目前の塔ノ岳が大きく見える。

 この辺から足になる急ぎ雲が赤く染まり始めている、新しく整備された木道を歩く走る。 木々の間に動く動物がいる鹿だ牡鹿だ立派な角を持っている。 気づかぬようだこのまま進むと鉢合わせしてしまう、足を止めてカメラを構える一枚だけでも至近で撮影できる機会である。 雲も多く日の出はあきらめて鹿の撮影である、まだ暗い緑の少ない冷えた山で何をしているのだろう。 準備が出来たのでカメラを向けた、鹿も気がつきこちらを凝視している。 逃げる様子もないので何枚か撮影さすがに構図を変えようとしたら山を下っていった。 堂々としたさすが牡鹿だった。 この辺の笹は鹿に食べられていた、植生回復工事の苗木もネットがかけられていたところを見ると鹿が多いということなのだろう。 

 山荘があると聞いていたが傾いた壊れた大きな小屋がある。 山荘は今は止めてしまったのだろうと思い込みのまま無人の塔ノ岳山頂到着した。 こちらに人が歩いて来る、え、この時間どこから、頂上の標柱の全体が見える所に来ると、な、なんと先にも小屋が見える。 進むと「尊仏山荘」であった、中から人か湧き出してきた。 小屋前で体操をしている泊まりのツアー登山者だ、余裕だなー。 富士山はどこかなーどこにも見えない、どこにあるのか想像もつかない雲に隠れている。 一度ザックを降ろし頂上を歩く、時計を見ると5分が経ってしまう早速ザックを背負って丹沢山へ向かう。

塔ノ岳山頂


丹沢主脈の稜線を歩く・丹沢山へ
 前夜泊のグループの方々に遅れて発つ、日高(ひったか)1461mへ向かって下る。 直ぐにグループに追いついてしまった、後尾の方が空かさず声をかけてくれて先に行かせてもらった。 ぐいぐい下ってコルを越えて日高への上りに係り後ろを見ると塔ノ岳が形良く見えカメラを向ける。 そうしたら空腹なのだろうか、グーと鳴る少し早いが朝食として小休止とする。 コンビニで買ったおにぎりで満たす、さっきのグループが横を通り過ぎて行く。 すいません腹が減ったので。 ゆったりとした日高の広い尾根を歩く、笹に覆われた見通しの良い林だ。 次の竜ヶ馬場との間には湿原ふうな所があって木道がある。 展望の良い竜ヶ馬場では丹沢山から蛭ヶ岳までの笹に包まれた尾根が見える。 北側の木々に白いものが見える、昨夜のガスが氷ついて霧氷になったのだろう。 先行のグループに接近しないように100m以上間隔をあけるようにして歩く。 いよいよ丹沢山の上りに、箒杉沢を見下ろすと沢は石に埋まれ覆われ河原に見える。 その先には箱根の外輪山がカヌーのような形に見える。 判らなかった富士山の裾野が見えはじめた。 そうこうしている内に坂をあがるとソーラーパネルと観測機器が目に入った、そばの木々に目をやると一面の霧氷が着いている。 ススキのような草も真っ白に良く見ると霜ではなく氷であり足元は霜柱である。

 前を歩いていたグループは「アミューズトラベル」の方々とのことであった。 昨日は筑波山を歩き午後に丹沢へ昨夜は塔ノ岳泊で、今日は丹沢山、蛭ヶ岳、西沢へ下って明日は伊豆の天城山だそうである。 百名山を歩くのではないと言っていたが、連日百名山が一山あるのが面白い。 前後のリーダーがしっかりした方で安全のようだ。 10分くらい休んで蛭ヶ岳へ向かった。 時間はまだ7時にならないので蛭ヶ岳へ進もうと思ったが、いやらしい雲が見えた瞬間になぜか里心が芽生えてしまい戻る事とした。 しばらくカメラを持って広い山頂を歩き回った。 みやま山荘はきれいな外観でした。(中には入っていない) 枝が白くなっているので雪かと思ったら氷なのです。 ガスが冷たく霧氷になるのですね。    

丹沢山、一等三角点標石

みやま山荘
蛭ヶ岳は次回に
 霧氷の美しさに山頂を歩き回る、ここから蛭ヶ岳の北側から稜線の木々が真っ白になっている。 海に近いので暖かいので霧氷なんて考えてもいなかった。 今が季節の移ろい中なのであるのが分かる。 寒さに強いと自負しているが花立山荘で着込んだ長袖に雨具はそのままである。 風が冷たく身軽に半袖になる状況ではない。 それでも動きまわる、奥に進むと氷の着いた枝は多くなり美しさも増す、枝先の上には蛭ヶ岳が見える。 次回は足を伸ばしてみたいなー。 山頂の一段下がった所にあるのが「みやま山荘」である。 麓から近くにありながら多数の山荘がある丹沢人気あるのだろう。 「アミーゴ トラベル」の方たちが出発していった。 これからの山歩きの祈ります、ご安全に。

アミーゴ トラベルの方が蛭ヶ岳へ向かう

ガスが掛かりだした、丹沢山、蛭ヶ岳


塔ノ岳へ戻る
 一等三角点標石の所に戻ってもう一度富士山を見るが裾野が少し上がったが今日はあきらめなければならない。 午前7時丹沢山頂を後にする、再び笹原(ミヤコザサ)の丸木の階段歩きとなる。 振り返れば丹沢山の東斜面の樹林(ブナ)が清々しく見える。 戻るとなると勝手知った庭のように疾風の如く歩きたいが写真撮影の停滞が多くなる。 竜ヶ馬場まで30分も掛かる、下った木道ではよろけて下の笹原に着地した。 鹿の食害から守っているのだろう、笹原の一角をネットで囲っている。 日高のゆったりとした稜線を過ぎると朝食を取ったコルの上に、ここからの塔ノ岳は三角錐で小屋のシュリエットがちょこんと見える。 一旦コル下を通って再び塔ノ岳の尾根を上がる、つつじの木が多そうであるが今は葉すら見えない。 5月過ぎには花の山になると言う、今日はちょっと花には縁遠い寒い山である。 8時10分塔ノ岳へ戻った。

 まだ人は少ない、小屋の中のでモーニングコーヒーだろう、カップを持つ姿が見える。 今朝山頂は写真一枚だけで通過したのでこれから山頂探索をしよう。 山頂には男性一人がいた、そのテーブルにザックを下ろしてカメラ撮影、その男性も撮影だ、挨拶後お互いにシャッターを切りあって山の様子を話す。 お聞きすると今朝水無川の上流部の戸沢の駐車場から堀山の家の付近へ出るルートから金冷シから塔ノ岳へ来られたとの事である。 ここでも富士山は裾野を先ほどから少し上げた程度で次回は見せるぞといった感じである。 富士山を遮るものの無い全体が見えるここは富士の最高の展望台だろう。 小屋のそばで鹿(メス)がうろうろしている、小屋から何かおこぼれがあるので有ろうか待っている様子である。 近づいてカメラを向けてもさほど気にしないようである。 小屋の前に三角点とは違う標石がある、古いものだ地上から50センチくらい出ている。 南面は「距離標源点」、東面には「塔ノ岳」、他面は不明であった。 周囲にはロープがめぐらせてあるので近づけない。 このほか山頂には山名同座の方位盤などがある。

塔ノ岳からの富士山

距離標源点・塔ノ岳


表尾根経由で戸沢へ
  塔ノ岳でお会いした地元のAさんと意気投合し一緒に表尾根へ向かう。 壊れかけの小屋()の横から霜の残るガレた掘れた道を下る、塔ノ岳からはおおむね下りである。 日差しがあり暖かくなり会話は弾む、木ノ又大日(1396m)・小屋はスウーと通過する。 新大日のベンチに着いた、新大日茶屋は早いのか休業中なのか閉まっている。 Aさんは車を戸沢に止めてきたので書策新道か政次郎尾根のどちらかだろう。 Aさんから書策新道は水無川の本沢渡渉があり歩いている。 今回は政次郎尾根との事である。 山部は三ノ塔尾根を歩こうと考えていたが、戸沢へ行く折角の機会なのでご一緒させていただく事にさせてもらう。 新大日からは長尾尾根から東丹沢県立公園と境沢林道への道を分ける。 次の書策小屋も閉まっていた、今はしばらく営業していないようだ(9:10)。 表尾根歩きは次回にして今日はここまで、行者ヶ岳・1209m手前分岐(9:20)から政次郎尾根の道に入り下る。 分岐では三ノ塔方面から上がってきた女性と挨拶をして下る。 しばらくは笹に囲まれた土道であったが、何時しか檜の植林地となり長い掘れた根と石のある道を下る。 少し飽きる頃には沢水音が聞こえてあと少しだ。 下に屋根が見え地図通り砂防ダムの横から戸沢を渉って秦野署の臨時派出所に着く。 ここからAさんの車で大倉の出発地まで送っていただいた。 また東名のインターまでの近道を教えていただいた感謝です。     

新大日茶屋

書策小屋
無茶苦茶山歩き
 栃木の山から都会の山へ、今回初めて神奈川の山を歩いた。 平塚でゴルフのため前日夜中に家を出た途中の海老名PAで3時間仮眠でプレー、熱海伊豆山まで行って宴会、その後直ぐに2時間寝て熱海を出る。 途中コンビニで食料調達、大倉に到着後登山開始しました。 4/13、14の合計睡眠時間5時間の寝不足のカモシカ山行になってしまった。 現在の栃木の北部の山でこんなことしたらどうなることでしょう。 くれぐれもご注意してください(自戒です)、夜歩行については万全の心構えが必要でしょう、またおすすめするものではありません(30年前頃はカモシカ山行専用列車が運行され盛んに丹沢も夜間歩かれていたそうです。) 今回は夜景にも期待して歩きました、まぶしいばかりの景色でした。 4/14が「丹沢山開き」とか、、、。

 今回の丹沢山はRKAさんとRigoletさんのアドバイスをいただき丹沢を楽しみました。 ありがとうございます。

塔ノ岳でAさんと一緒に

丹沢山 一等の標石

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