庚申山 庚申草(コウシンソウ)

              
               庚申草 (コウシンソウ)


 


コウシンソウの形状は、葉は楕円形凹頭で、葉と花梗の表面に密生する小さな腺毛から粘液を出し、小さな虫を捕らえて養分にする。 生息環境は常に霧が流れて寒冷多湿、気温が25度以下で、陽が1日に数時間は当たる程度という非常に特殊な環境のところで、コケの生えている断崖にへばりつくように生育する。 花梗と葉の表面に腺毛があり、そこについた虫を補食する。 花茎は2〜3本に枝分かれ、高さ3〜8cm位に成長して、花期は6月中旬から7月頃に花冠の長さ10〜15mmで唇形をした淡い紅紫色のかれんな花を、谷の方に向いて開く。 倒卵形の実種が出来ると、花茎が上の方に反り返って種子をコケや崖岩にこすり付けるという面白い繁殖の仕方をする。
(これでは繁殖の条件が多過ぎて増えない。 我々は自然環境とそれを守る事を真剣に考えよう。)


  
        垂直な崖面に咲く可憐な花               崖面がユキワリソウ(ピンク)に占領されそうな状況


  
        奇岩怪岩にひっそりと咲く                 梅雨期のガスが岩肌を濡らす



 
 
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