【塩原線33号柱】

塩原線34号鉄塔 |
山部の地図には塩原線送電のルートは無い、東電からいただいた県内の電力系統図を見ると蛇尾川の塩原発電所から弥太郎山、尾頭峠、田代山の南尾根、そしてここの33号柱、そして写真の34号、35号そして下郷線のアンテナの所で下郷線に合流する。
この柱からは南に滝向山から日向倉山への尾根がその先に白倉山、その右に持丸山の山並みが雪をまとって北側の姿を見せている。
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ここからは頂上に向かって尾根を進む、ここからはアイゼン+輪カンのセットでひたすら深雪の尾根を歩く。33号柱から100m位歩くと34号への巡視路から尾根にルートを変えてひたすら尾根歩きである。
さっきの斜面を上がって来ただけに尾根は登って登ってであるが苦にならない。所々にある松の大木が尾根のアクセントになっている。
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【大岩まで】 |
尾根はどこの山でも雪庇が1〜2m位有って和カンかスノーシューがあれば快適である。傾斜もアイゼンを付けていると歩き易い。尾根を歩くと東の尾頭峠の尾根と高さが近づいて気が付けば中三依の白く輝く家並みが見渡せる。今日もこの山を独り占め、雨が雪に変わりハラハラと落ちてくるしかし空は明るい。今日は久しぶりに天気予報通りに推移している。
淡々と尾根を進む春はどんな山になるのだろう、所々の木々が切られている。今は雪なので関係ないが夏道はどこに有るのであろうか。周りの木の芽が膨らみ掛けている。今年の春は近そうである。来る途中の猿の群れも冬を越した安堵からなぜか幸せそうにのんびり行動していた。 |

大岩からの薙ぎを見る「なな」 |
【大岩】 |
一つ大きなピークを越すと木陰で良く上部が見えない大岩の下に着く。陽の当たる南面の岩には雪はない。ここで一息つく、岩登りに来たわけでないが興味が湧く。右はセッピでその先は切れ落ちている。左の木に模様の付いた赤布があった。ここは巻けばルートが有るのかと思ったがルートは全て雪で見えない。傾面をアイゼンを利かせながら横切り一つ目の岩を巻く。そのレベルで斜面を進むがその先も断崖絶壁が続きどこも同じように見える。「なな」が歩けるのもここまでである。さっきの大岩の下の所に留守番をさせて、山部も軽装備になりロープを持って最初の岩の雪の付いた裂け目を登った。アイゼンがあるので岩をしっかり捉えて、立木に確保を取りながら岩の上に到達した。

最初に見る大岩の壁 |

カメラで撮るとなだらかに見える、真剣に上った |
【頂上】 |
大岩から頂上までは、快適で陽射も出て来て本当に今日来て良かったと思いました。雪も深くなり輪カンと併用になる。尾根は見晴らしは最高でまたブナの木とミズナラの疎林で木々の間から周りの山々が見渡せました。陽射になるとモヤがかかって太郎山(荒海山)方面が見通しが良くありませんでした。 |

頂上をオオタカが旋回していた。 |

日留賀岳方向が見渡せた |
【帰り道】 |
上りで時間がかかり遅くなった急ごう、「なな」も心配しているだろう。尾根を急ぎ下り大岩の上部に着くと「なな」のワンワンの声が聞こえた。大声で呼ぶと返事はないが、しっぽをビュンビュン振っているのが見えるようである。ここからが今日のハイライトと自身に言い聞かせロープを下ろし確保しながら降りた。やはりロープを40mは絶大で、アイゼンと相まって無事に帰還して「なな」と再会した。ここから鼻歌交じりの尾根歩き登りにジグザグに上がった所も真直ぐに最短で鉄塔に到着する。
次の目標の日向倉山の尾根と送電線のルートを目に焼付けた。ここからの下りは今日の初道ちょっと尾根を下ると南面の巡視路の道が行ったり来たりしている。輪カンは外してアイゼンのみで真直ぐに急降下登りもここを来れば確実に1時間は短かったであろう。植林の中の道にはつぼ足の跡が沢山付いていた。下にペンション・ラディッシュの水色の家が見えると山林管理小屋が見え車も見えた。程なく登山口のカーブミラーに着いた。そばに巡視路を示す黄色のポールが立っていた。どうして見落としたんだろうと悔やんでみても仕方が無い。
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駐車した林業作業小屋 |

見落とした巡視路ポール |
【芝草山の道】 |
ちょうど登山口に降りた所に入山沢釣堀の主人が車で通りがかり、ちょっとの時間立ち話をした。これから釣堀の駐車場の除雪だそうです。芝草山には去年2,3回行ったそうです、地元のO氏に誘われて登山道の整備をされたそうです。やはり大岩の所をどうしようかとの事でした。その他いろいろ話ましたが荒海山も栃木からのルートの話もありました。今年は少し釣堀のオープンが早まりそうです。 |
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