【西村山】 〜 6:32 〜 |
黒滝山でクォウター(1/4)で一区切りである。黒滝山からは1500mを越えるので雪になる。黒滝山からの下りは石楠花と笹の混じった所であるが問題にはならない。3-40m下ると鞍部の広い原を南側の鴫内への尾根を見ながら、北側の木の俣川の西俣沢を感じながらゆっくりと歩くと南の尾根が消えると西村山頂に着く。ここまでならハイキングでもちょっとだけ薮と雪を感じられるだろう。しかし慣れないと迷うかも知れない、いずれにしても経験のある人との行動になるだろう。山頂はコメツガが目立ち高度のせいであろうかトタンのプレートがなければ通過してしまう所だ。時間は6:32ここまで踏跡は黒滝からの下りは明瞭だったが西村山への上りは消えていた。西村山頂は西側はクマイ笹の薮で、北側は雪原で雪が消えると一面の薮になるのだろう。いよいよ長い雪庇の尾根歩きの始まりである。
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写真 西村山の前後の周りの山々 |

小佐飛山 |

奥は高原山・中は弥太郎山 |

長者岳 |

奥は飯豊山 |

三倉山 |

那須の山々 |
【大長山】 〜 7:35-40 〜 |
西村山から大長山の尾根は狭いが今は雪庇が有るのでルートには問題になるところはない。一部雪が消えて雪が繋がっていない所も有るが少し笹を踏めば問題ない。眺望は北から東の正面に大倉から三倉山の尾根それにつづく県境の山並みが残雪ですがすがしく見えている。その上には磐梯山、遠く飯豊山も白く雪を纏って見えている。何度もカメラのシャッターを押す。とりわけアップダウンもなく淡々と歩く。大長山の最後の登りになる直前に南、西側の開けた所があって小佐飛山高原山長者岳遠く日光の山々も望めた。ここから見た小佐飛山から長者岳の尾根の様子がよく見えた。一ヶ月前の吹雪と薮との中、尾根を歩いたのが思い出される。ここの尾根と違って小刻みにピークがある尾根で変化に富んでいる。大長山の山頂にひと登りするとコメツガ樹林の山頂にたどり着く。しっかりと根の張ったコメツガの木々の日陰で涼をとる。抜けるような晴天で真夏を思わせるギラギラの日差しで西村山Tシャツ一枚でも汗が流れる。山頂はM形のトタン板が沢山打ち付けてあった。あそこまで有るとゴミとしか思えなかった、M大のものらしいが古いものばかりで少しは安心した。まだ8時前ここで給水して次に歩き出す。 |

大長山(大佐飛から見た) |

1813峰の先から北を見る |

大長山からの北尾根 |
【1813峰】 〜 8:08 〜 |
大長山からの尾根は広く北に延び、この山域の盟主大佐飛山も姿を現す。北への尾根はコメツガとオオシラビソの混じる人の手の入らない原生樹林が尾根の両側に広がる。大長山もどっしりとした山であるが大佐飛山へ続く北尾根はなだらかなスキー場の林間コースのようなスロープが長く続いている。スキーがあれば楽チンだろう。その北尾根と大佐飛山の中間のピークが1813峰で雪のあるのでピークはほんの少しだけである。日陰にくっきりと足跡が残っていた、二日前に歩いた烏ヶ森の住人さんの物であろうか。ピークの日陰でまたも給水する。Yoshiさんは大長山と大佐飛山の間を約一時間、山部もここまでタイムはほぼ同じである。見通せるだけに距離が有りそうだが歩いてみるとなだらかで歩きやすい。1813峰先の所は枯れた木々が他にない景色を作っている。 |
【大佐飛山頂】 〜 8:40−9:40 〜 |
大佐飛山下の鞍部から約30分で頂上に着けた。振り返って見た大長山の姿は大佐飛山以上に立派に見えた。コメツガとオオシラビソの木がダケカンバに変わると大佐飛山に到達した。雪が積もり山名板も一週間前は雪の下だったようだ。取り付けの針金も片側がなかった。山頂の木に巻かれていたビニルテープと針金のみが巻かれていた。それを取り除いた、見通しがないので少し西に行った所の開かれた雪庇に乗って写真を撮った。少し下った樹林の中で動くものを感じた。ちょっとすると登山者だこんにちはと声を掛けると挨拶が返ってきた。少しするともう一人上がって来た。新ハイ川崎所属の平塚のお二人でした。ひょうたん峠からテント泊でここまで4時間とか今日あった最初で最後の人だった。頂上で小休止、大福と豆パン、そしていただいたトマトのうまかった事ごちそうさまでした。山頂では約一時間カメラを持って歩き回った。こうも時間が充分あると気持ちにも余裕もでる。それにぜんぜん疲れていない、歩き始めから高度を1000m上げたのにである。 |