【山行日】 2004年 10月 02日 (土) |

四郎峠手前鞍部から見た燕巣山 |
【山 域】 白根山周辺 |
【地 図】 1/2.5万図地理院(三平峠)
地図(燕巣山)
地図(湯沢峠)
地図(四郎峠) |
【天 候】 晴れ時々曇り |
【所在地】 栗山村、群馬県片品村 |
【同行者】 ノラさん |
【関連ページ】 四郎岳 (2003.11.22) |
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【コースのタイム】 アクセス・全行程
自宅発(4:05)==鹿沼IC==(東北道・日光宇都宮道)==日光IC==清滝IC(5:00)==中禅寺湖畔==金精峠(5:45)==丸沼温泉(6:00-10)−−湯沢峠(7:20-35)−−2045峰(8:25-35)−−2083峰(9:20-35)−−燕巣山 2222m(11:00-12:00)−−鞍部(12:20-05)−−1891峰(12:33)−−四郎峠(12:40)−−最上部の砂防ダム(13:14)−−丸沼温泉(13:45-14:20)==日光湯元==清滝IC==(日光宇都宮道・東北道)==鹿沼IC==自宅着(16:20)
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【丸沼へ向かう】 |
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燕巣山は栃木県地図で見ると西側に突き出た所で日光白根山の北に位置する。 栃木県側から歩きたがっがアクセスが群馬になってしまう。 さりとて全て群馬県を歩いたのでは栃木の山全山踏破とは言いがたい。 そこで県境の尾根を歩くルートを計画した。 しかし以前はなかなかの薮ルートでまともには歩け無いと思っていた。 一般に考えれば四郎峠からなのだろうがそれでは群馬の山歩きのようで上りだけでも栃木を歩く。 今日は千葉のノラさんが同行していだく事となり心強い限りである。 |
自宅に予定通り4時前に電話が鳴った、程なくノラさんが来られた。 すぐさま日光へ向けて出発する。 ノラさんにお目にかかるのは塩原の尾頭峠以来である。 いつも話はしているので旧知のようだ。 日光ICを一旦出て直ぐの所のコンビにで食料調達する。 また一路丸沼に向かう戦場ヶ原手前の小田代ヶ原入口のでは写真家の車であろうか路肩に10数台止まっていた。 湯元から金精山への上りでは朝日が男体山の稜線から射し始めて、峠から温泉ヶ岳への峰の崩落地の峰々を赤く染めていた。 峠の駐車場も菅沼へ下ると白根山への人達の車も沢山止まったいた。 今日は山日和のようである。 車は釣り人のボートが浮かぶ丸沼へそして駐車場の奥に停車した。 そばにすでに出発した山行者の車がある。
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【丸沼温泉(6:10)−湯沢峠(7:20)】 |
一週間前にFYAMA・北関東のふーせんさんナスノガルーダさんFM大野さんが歩いた同じコースをたどる事とした。 駐車場奥の道標、ゲート横を峠に向かって進む。 湯沢での最初の砂防ダムは埋もれて直ぐに越せる。 踏み跡は明瞭で迷うことはない。 沢に温泉マーク地図にある露天風呂でもあるのだろうか、丸沼温泉の源泉なのか湯沢の由来かな。 この辺から道は沢に沿って歩いていたが右の山腹を上り始める。 しばらく木の根の急登を上ると尾根に出た。 直ぐに尾根筋から山腹の斜行に掛かる湯沢がかなり下になった。 やがて道は一旦沢に降りて隣の尾根に取り付く。 この沢は湯沢の右俣沢のようだ。 尾根は直ぐに急な上りになる、木々の間から四郎岳が朝日を受けて凛としている。 紅葉の始まった葉が見え始まっている。 まじかに2083m峰がどっしりとしている、これからあそこに行くのだ。 1800m位とノラさんが言う。 湯沢峠まであと僅かでひと汗を拭いたら刈り払われた道に変わって楽になった。 スタートして70分峠に到着する。 峠は笹か刈られていた。 現在ここの峠を歩く人がいるのであろうか、奥鬼怒の日光沢温泉との道である。 峠は小さな木切れの道標があった。 昔の峠道で朝食のコンビ二にぎりを食べる。 |

丸沼 |

道標が沢山ある |

1900m付近から四郎岳、月が残る |

いよいよ笹原に突入 |
【湯沢峠(7:35)−2045峰(8:25-35)−2083峰(9:20-35)−燕巣山 (11:00)】 |
湯沢峠からいよいよ燕巣山へ向かう。 峠は両脇は2m近い背丈のチシマザサの薮でいよいよだなと力が入る。 いざと思ったが一週間前の跡は無い、ここかなという所に入ったが関係なかった。 ここは問題なく少し行くと一旦下る。 いよいよ来たかとチシマの密生の急登しかし横川の笹より細いある意味で厄介なのか。 絡み合っているがやはり細いので掻き分けは楽である。 まずまずである2045m峰の広い一見どこがピークなのかわからない頂上台地に到着する。 シラビソであろうかダテカンバなどの大木があり陽が射さず笹以外は育たないようである。 ここの頂上でちょっと歩き回るふーせんさんのカメラの探しものである。 しかし残念ながら探せなかった、どこでで休んだのかどこを歩いたのか一切解らなかった。 長広い頂上部はどこがピークか不明で一ヶ所笹のない一畳くらいの笹のない所があったがなかった。 解らないノラさんと先に行こうと頂上部を後にした。
少し下ると踏み跡が笹の倒れた所があって歩きは楽になった。 2045m峰から2083mは変哲の無い眺望もそれほど無い尾根が続く。 2083mピークへの登りはコメツガやシャクナゲが混じる。 大木の倒木が多数ありあたかも運動会の障害物競走である。 この場合山部は直ぐに木の上に上る、しかしノラさんは倒木の横を歩く。 この違いはなんなのであろうか、山部は猿系ノラさんは鹿系なのであるうかそんな事を思いながら歩く。 程なく頂上尾根に上がるどこがピークか解らないが先に行くほど高くなっている。 この間は早く歩けたここで一休み笹の中に休むザックを下ろして少し二人で歩きまわる。 良く見ると燕巣山への下る尾根筋は笹が薄く今までの所と比較すると裸同然である。 このルートの登りはチシマザサで下りはミヤコザサなどの薄薮である。 一服後何も無い尾根を下るとヤセ尾根になる、途中で尾根筋から一旦丸沼側に出るとガレた上に出た。 遮るものの無い眺めである、白根山を北北西からの見た以前に四郎岳からの眺めは雪雲ではっきりしないものだったので感激である。 |

2045m峰ピーク部 |

2083m峰手前の倒木を越える |

錫ヶ岳手前は丸沼と大尻沼 |

2083m峰先のガレ場上から先に白根山 |
ヤセ尾根に戻って進むだんだんと燕巣山が大きくなってきた。 ルートが上りになるといよいよ本体への取り付きかと思うが尾根のようでなかなか本体に取り付かないのが何度かある。 そうこうしていると薄い薮から一転してチシマザサに変わる周りを見渡してもこの笹原を突破せざるを得ないようだ。 笹の中は溝が何本も走っている、傾斜もあるけっこうな密薮である。 こんな時は頭を下げて薮の中に入れていくと少しは楽である。 少しがんばるとノラさんが笹原の先に白いプレートがあると言った。 あと2,30mであるよし強行突破と気合を入れて振り向くと、このルートに多数合った標識「至湯沢峠」が木にビス止めされていた。 笹をひと分けするとなんと刈り払われていた道がある。 進むと境界杭のある頂上に到達した。 ノラさんとがっちりと握手をした。 日差しの高い少し暑い夏を感じた燕巣山であった。 ここの眺望はやや西側(尾瀬側)を大木に遮られるがあとは良い眺めである。 時間は早いが区切りなので昼食をとる。
ここで俄か山岳カメラマンに変身、ガルーダさん常吉さんが歩いた物見山ルートを見学に頂上の北に行く。 北側からチシマザサの尾根が下っている、その先に「ひょっこりひょうたん島」のような尖った3つのピークが見える。 いつかは無雪期に歩きたいルートである。 その先に奥鬼怒沼がその後ろに鬼怒沼山から県境の尾根が続く、会津駒から高原山までが見えた。 丸沼スキー場の上に錫ヶ岳の群馬県境の山々が見られる。 白根山の左は金精峠の上に男体山がここが高いので大きく丸沼をのぞくかのように見えた。 頂上は広いがチシマザサが占領して刈り払われた道がある。 尾瀬沼および燧ヶ岳が大きく見えるが西側の木々の間になる。 燕巣山は標高2222mで俗に言うゾロ目の標高日本一の山である。 富士山3776m、北岳は3192mであり3333mの山は無い思いがけない日本一の山に登った事になった。 それだけに山名板も多いピーク近くの木には縦に並んでいる。 中でもKAさんの「達筆標識」が貫禄がある。 M大のものであろうか落ちていて読むことも出来ない。 標識のノラ博士はさっそく「達筆標識」の裏二面(左右から)をのぞきパチリ、続いて山部もパチリ。 燕巣山山頂でゆっくりと天を仰ぎながら1時間の時を過ごした。 |

物見山への笹尾根と先には奥鬼怒沼 |

達筆標識の裏側を調査中のノラ氏 |

山部が山名板を持つ |

燧ヶ岳と尾瀬沼 |
【燕巣山(12:00)−−1891峰手前鞍部上(12:20-25)−−四郎峠(12:40)】 |
山頂からいよいよ下る4,5m歩くと当たり前の下りこれが急な下りである。 早く下れるが土道で滑るので注意しながらである。 しかし急なのでスピードを止めるのが容易でない。 それでもなんとか鞍部に降り立てた。 一気に180m下ったのである下りだがまた汗が出てきた。 鞍部から少し上がった所の位置から燕巣山を振り返りカメラを向ける。 1891mのピークを過ぎると四郎峠には直ぐに着いた。 尾瀬側の大薙沢に源がこの峠のようで切れ落ちている。 道標も有って丸沼への四郎沢への道を案内している。 ここまでの下りのスリップし易い所に新しい靴跡が何ヶ所か見られた、急峻な燕巣山に今日も歩かれた方がいたようである。 |

四郎峠の道標 |
 四郎峠の道標 |
【四郎峠(12:40)−−最上部の砂防ダム(13:14)−−丸沼温泉(13:45)】 |
峠からは道筋の付いた所を下り始めた。 最初は土の道を下ると沢の子供のような横に出る、その沢も下るのしたがってだんだん水量を増して行く。 四郎沢に沿って沢の発生から成長していく過程を観察しながらの下りだ。 沢を渡り中を歩く沢は水量はあまり無かった、途中にナメになった所があったが見た目より本当に滑り易かった。 思っていたよりは急でなかった沢道でだんだん沢は枝沢を集めて水量は少しづつ増えていく。 道は沢とは離れずに進むロープのある所もある、やがて最初の砂防ダムがありそこで一服する。 ダムはすでに埋まっている砂防ダムは途中に数ヶ所あり都度乗り越えて行く。 途中に工事用の道の跡が残っていて最後のダムには整備されているような道になる。 途中の最後のダムの所で今日の初めての山行カップルに会ったちょうど昼食をとっていた。 少し歩くとコンクリートに固められた川床になりその先に駐車場が見えて愛車が無事の帰還を待っている。 川からの道を上がると今朝向かった湯沢峠のゲートの所に出た。 駐車場は土曜日の午後を釣りなどを楽しむ人達の車が増えていた。 サワグルミの木の側の売店の前で懐かしいラムネを買う。 湯沢峠の刈り払いをした人だそうで昔は定期バスがここまで来ていたので歩く人もいたが今はまれと言っていた。 また燕巣山の近くは熊の巣が沢山あると言っていた。 注意も必要と思われた。 |

四郎沢のはナメの所もあった |

四郎沢の上に四郎岳2155m |
丸沼温泉からの今日のルートには植林などがなく自然林だけだ、薮もチシマザサではあるが連続して2時間もある訳でないので問題は無かった。 今日のルートは山頂からの下りだ、今日の逆ルートだと快適なのかも知れない。 蛇足であるが栃木の山で日本一があるとすればこの燕巣山のゾロ目標高2222mだそうだ。 3333mなら日本2位の北岳より高い、しかし標高の高い日光白根山があるので話題すら聞かないれないのだが。 今日はノラさんと良い山歩きが出来た事に感謝である。 |