コタ山 こたやま 810.5m NO.337
 板室の三角点峰を歩く、初級の薮山であった。


【山行日】 2006年 10月 08日 (日) 【天 候】   強風 ガス、時々小雨(朝)、
【山 域】  那須(板室) 【同行者】  「なな」・山部のコンビ
【地 図】  1/2.5万図 国土地理院 地図(コタ山)
          地図上の△810.5がコタ山です。
【関連ページ】  この日の那須峰の茶屋避難小屋は、
                         こちらです。

  
【コースタイム】   所要時間 1時間15分
 板室大日堂前・白泡の滝キャンプ(12:38)−−板室本町の水道施設(12:40)−−板室温泉・板室本町の道標木柱(13:00)−−農林省の杭(13:04)コタ山(13:21-27) −−道標木柱(13:40)−−水道施設(13:50)−−キャンプ(13:53)




乙女の滝から見たコタ山





板室ゆもと道標碑・ここから歩く





板室本村・板室温泉」と書してあり




「保安林農林省」の杭






コタ山・山頂




乙女の滝
 今日の風は尋常ではなかった。 峠の茶屋避難小屋までで限界だった。 耐風訓練となってしまった。 台風の戻り風、吹き戻しである。 那須の風は尋常でなかった。 
このまま帰宅ではつまらない。 何となく板室へ向かった、沼原から姥ヶ平へ向かう事も考えられたが、そのまま通過してしまった。
 乙女の滝の駐車場へ止めまだ滝を見ていないのでこの機会に見学とした。 戻ってさてと、見上げると目の前にコタ山がある。まだ歩いていないのでこの機会に歩こうと決した。 1/2.5万図はないが昭文社の登山地図があり準備はOKである。
 滝のある沢名川は南北に流れのその川の西に聳える。 アタックはどこからなのかなー。 地図で見る限り直登も可能だか、山頂にはやはり南尾根を詰めるのが正攻法であろうとの考えから尾根の突端へ。



 滝から板室へ進むと道標「沼原」があるが見送ってさらに板室へ進む。 板室キャンプ場の横に大日堂があり、そこには会津街道から板室温泉への天保年間の道標がある。 昔の会津街道は現在の板室集落から先ほどの道標の所から山に入って沼原、三斗小屋、大峠へ進むのだろう。 また道標から板室温泉(塩沢温泉・湯本)への道となっていたのだろう。

 現在の道は温泉経由で百村へ向かうが、古道は板室本村から南下して板室温泉病院近くで百村へ至る。
 そこに車止めて隣の白泡の滝キャンプ場からスタートした。キャンプ場の中には道がある、薄い薮はどうって言うことはないが道を進む、途中に無人の板室本村水道施設がその先にベンチがありここで道は途絶える。 





 あるかないかの獣道をたどると小沢がある、自然の沢とは違うようだが難なく越える「なな」も躊躇なく飛び越える。  尾根筋を求めて高みに向かう、道形があるが登りは尾根を歩く。 この辺は桧の植林地と雑木で下草はあまりない。 尾根筋を進むが結局は道に出てしまった。

 道はミヤコ笹で笹道を進むことになる。 ダニもいないようだ。 「なな」も楽しそうにちょんちょんと跳ねるように走り回っている。 スタート地点は標高600mくらいだから、コタ山山頂とは約200mである。 ひと登りといったところだろう。 笹道の途中に朽ちかけた木の道標があり、「板室本村・板室温泉」とある。





 T字路の所だ、この笹道は初めてなので確証ははないが板室本村から板室温泉への古道のようだ、乙女の滝から少し行った所に「沼原」への道標があるその道かな。 そうだとすればコタ山へはそこからが最短のようだ。 その道がT字路の所で合流だ。 ここから、この道標から低い尾根に一旦上がって、下って沢名川を右に感じながら北尾根に乗ればルートはOKである。

小ピークの下には最近の地籍調査の真っ赤な杭と「保安林農林省」がある。 うっすらとコタ山のシュリエットが杉木立の先に見え、あと一息である。 いよいよ本格的な登りになる登り詰めると乙女の滝の上の尾根に上がる、ここからは木々の間に緑のゴルフコースとため池が下に見える。 この尾根の南側は杉の植林地となっている。 コタ山本体へは急登であるが、標高差はせいぜい20〜30mで問題はない。


 さあ、コタ山山頂である、どこかのページで笹が濃く標石が分からなかったとあったような、笹が濃いと言っても所詮ミヤコザサである。 天頂部の周りは鹿が食べたのか、仮払ったのか笹は薄い。 中心部は密に生えているがこんもりした笹の中心に標石がのみがどんと埋まっていた。

 5mくらい離れた所の木に測量の棒が2本あった。 1本の棒にはマジックでコタ山と書かれていたので標石の所に差し赤布一枚付けておいた。 山頂では、「なな」も登頂を知ってか、標石に足を乗せて考え深げにしばらくポーズをとってくれた。







「乙女の滝」は、白笹山から流れ出た、清流「沢名川」にある滝で、美しい乙女が髪を洗っていたとか、乙女の髪そのものに見えたという逸話が名前の由来のようです。  今回は前日の降雨後でもあり水量も多く滝の音が力強く感じられました。 駐車場からも近く一度見ても良い滝です。 

コタ山の名はどのような意味なのでしょうか?。 栃木、会津に詳しい「高原山探訪」のyoshiさんからの情報によると。
 『会津中街道の傍なので会津の方言と関係があるんでしょうか?私の田舎の言葉では「こった山」もしくは「こだ山」と言えば「こんな(くだらない)山」という意味になります。』とあります。 会津街道と板室とは、切っても切れない関係ですからそこから来ているのでしょうか。

yoshiさんの高原山探訪」のページはこちらです。
 
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