【山行日】 2008年11月2日(日)、 8日(土) |
【天 候】 曇り、冷たい北風が吹く |
【山 域】 奥日光・中禅寺湖地区 |
【所在地】 栃木県日光市大字日光 奥日光国有林 |
【点のデータ】 (地点名) 久呂美岳
(等級) 三等三角点 (標高) 1493.36m
(設置・埋標)明治 41年 7月 21日・標石
(緯度) 36°44′12.32″
(経度)139°25′24.14″
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【地 図】 国土地理院 1/2.5万地形図(男体山)
地図(久呂美三角点・俵岩・千手ヶ浜周辺) 【同行者】 単独 |
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久呂美岳三角点標石
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【久呂美岳(くろびだけ)】
山名「久呂美岳・くろびだけ」は、点の記による。 久呂美岳の名は、音読みによるのだろうか、この三角点は黒檜岳(くろびだけ)本峰から中禅寺湖に延びる北東尾根の途中のピークにある。 俵石はこの尾根の先端にある。
久呂美岳・三等三角点は明治41年に周辺の三等三角点埋標と同時期である。
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久呂美岳・三角点は点の記による標石への順路は以下の通りである。 『東武バス駅より国道120号線を湯元方面6.5Kmにて、小田代原及び千手ヶ原に通ずる道路あり、その道路を9.0Km進むと千手ヶ浜に達する。そこより阿世潟に通ずる小径を1.5Kmr進むと久呂美岳の麓を中禅寺湖畔の俵石に出る。そこより南西に500m登ると台地に出る。本点はその台地の中央部にある。』
と記してある。
2008.11.02 今回は点の記と同じルートをたどってみた。 千手ヶ浜より湖畔路を本峰尾根仰ぎながら俵石まで歩く。 この日は野鳥撮影機材を持参しているので機材10Kgは俵石付近にデポしマークをする。
湖畔路を本峰尾根を見ると、何本かの主尾根からの派生尾根があるが岩尾根で切り立ち取付点を探しながらとなる。 結局、主尾根の突端に取り付く事となった、落ち葉が積もる急傾斜を鹿道であろうか使える所は使った。 主尾根に乗ったがどうにも密生シャクナゲが邪魔をする、岩尾根で巻くことは出来ないロープ2本持参しているので安心だか。 しかし、この日は夕暮れが迫り高度を300m高めた所で退却とした。

黒檜岳の北東尾根のピークから千手ヶ原方面
2008.11.08 前回は時間切れであったので、この日は久呂美岳を一番にした。 前回に赤布を残置しているので順調に前回のルートをたどる。 前回に冠山からこの尾根を見ていた、尾根は一本尾根だが3ヶ所のくびれが見られたので岩峰があるようだ、俵石までもいく筋もの空沢と派生尾根があったが急傾斜であった。 密なシャクナゲに首を突っ込みもがいて、抜けると最初の岩峰に出た。 最高の眺望である、千手ヶ浜・原を鳥瞰できる、黒檜岳本峰やその登山道でも得られない絵である。 錫ヶ岳から前白根周辺まで秋から冬への奥日光が広がっている。
このピークはさしづめ独立峰のようだ、問題はここから尾根をつなぐには何処に主尾根があるのか下を覗くが見えない。 よくよく見ると岩の下に痩せ尾根が見えた、この時点でこのルート敗退と頭を過ぎったがあきらめず周囲に下りられる所を探した。 どうにか岩の切れ目に指を掛けて下りた、もちろん戻れる手がかりも見ておいた。 痩せ尾根を慎重に越えて次の岩峰への斜面を登り進んだ。 とても他人を誘って「三角点を見に行こう」などと言えないところである。 同じような岩峰へ乗り越えて、三っ目のピークが三角点峰である。 ここもシャクナゲ薮である、意を決して突入頭を出すと開けた所に標石を見る。 航空測量のマークの痕跡がある到着である。
明治のどっしりとした三等三角点標石、当時の測量人達は崇高な任務に深山に入り、30キロもあろう標石を運んで埋標、頭が下がります。
冷たい北風が予報通り吹いている、昨日から奥日光にオジロワシが飛来したとの話を聞いた、気温3度体感温度は零度である、今朝は風花が舞っていたいよいよ冬の到来であろう。
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俵 石
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尾根の岩峰(1440m)付近
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【コースタイム】
千手ヶ浜−( 50分)−俵石・尾根取付−( 60分)−最初の岩峰(1440m)−( 30分)−久呂美岳・三角点峰−( 60分)−俵石・尾根取付−( 50分)−千手ヶ浜
【ご注意】
この久呂美岳三角点へは、危険な所が多くお奨め出来ません。 俵石付近には「危険立ち入り禁止」の立て札がありました。 特にその付近は岩がもろく落石が発生しやすく、下部に周遊路がありますので危険です。
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