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【 ふたたび、富士山へ 】

富士山 標高2540m付近のケルンにて (12.07.08)
右 蘇原氏 / 左 筆者 山部
10日前(6/29-30)の富士登山・白山岳標石調査の際ザックを亡失してしまった。 今回その回収に再び富士山に向かった。 蘇原氏が同行し無事発見回収しました。
深夜の須走口から再度探索しながら歩く、前回、亡失したと思って捜索していた標高2200m〜2300mには無かった。 デポ地点はGPSに地点登録をした記憶がある。 GPSには須走ルートの軌跡を表示させ各山小屋位置をポイント登録し、デポ位置も登録した。 デポした所に目印のマークしたかったが、ゴミ問題があるのでテープや紙類のマークせずに付近の岩に石積をした。 しかし、前回の下山時に通過しデポ地点を下方のポイントと誤解し探せなかった。
今回、六合目小屋も過ぎた本六合目手前2540m地点の岩陰で発見した。 先日はこの地点はスピードを上げて通過してしまった。 デポザックの重量は帰宅後計ったら15キロだった。 あの日(6/30)はルートアウトし掘れた砂礫の沢筋を500m上り、元に戻ったり精神状態は極度に疲労していた。 ザックは六合目小屋までにデポしたと思い込んでいた。 その地点からさらに標高にして350mも上部の本六合目前まで担ぎ上げたとは驚きだ。 今回発見し回収しまずは祝着至極だ。
回収ザックを下り道とは言え15キロの重さが膝にづっしりと堪えた。 また、同行の蘇原氏がザック運びを手伝っくれた。 蘇原氏は二つのザックを二段重ねで背負った。 二つ合わせて5〜6キロ位だ、感謝に耐えない。
山小屋や須走交番には連絡し一件落着しデポザック亡失の件は解決した。
前回のザック亡失時の富士登山は、こちら>>です。
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【 名物料理 富士吉田のうどん、山梨の鳥煮込み 】

富士吉田うどん 『 ぶっかけうどん 』

B級グルメ 『 鳥モツ煮 』 一人前 650円
中央高速大月JC手前を走行中に夕食の話になり、富士吉田の名物の「うどん」を食べようという話になり河口湖ICで降りた。 市内を走りうどんの看板を見つけた。 富士浅間神社の北口にある「浅間茶屋」という店に入った。 和風の小シャレタ店構えでそぐわない感じだったが暖簾をくぐった。 特別メニュウの「甲府鳥もつ煮」も合わせて注文した。
初めて食べるうどんには確かに「こし」があった二枚腰である。 率直な感想は「さぬきうどん」に軍配を上げたい。 ビールがあったら「鳥もつ煮」は良かっただろう。 腹八分目ということで須走へ向かった。
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【 2012.7.8 富士登山 五合目(東富士山荘)〜新六合目 】

東富士山荘 2000m (写真は2012.7.8下山時撮影)
この地域の天気の流れを研究しながら週末を待っていた。 当初、金曜発で土曜日メインで予定していたが雨模様で一日延ばした。 出発時の土曜日も曇り時々雨で日が明けて日曜日には回復するようだ。 実際、平地の天気はそのような流れであった。
2012.7.7静岡県小山町須走の富士登山須走口五合目(標高2000m)を深夜8時に出発した。 東富士小屋主人にザックの届出はないかを確認し、またお願いして出発した。 古御岳神社までの石段を登った。 神社からはダケカンバ、シラカンバ、ミネザクラ、コメツガなどの根と溶岩台地を登って行く。 適当な段差の足掛かりだが上り一辺倒だ。 登山道は標高2150m付近で深く掘れた沢を越えるが、上流側は開口していて前回この沢を約500m程上ってしまった。 6/29は山開き前で道標や案内ロープは一部しか無かった。
特に樹林帯の中にロープは皆無であった。 間違った沢の所には今回真新しいロープが設置されていたので夜間でも解るだろう。 溶岩の砕けた砂は時にうず高く積もり沢を呈して深く掘れている。 いつもマークの無い所を歩く事が多いのでマークや案内ロープの無い事には少しも違和感は無かった。 この間違って入り込んだ所にGPSにポイント登録しておいた。
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【 2012.7.8 富士登山 新六合目(長田山荘)〜本六合目】

新六合目 245m 長田山荘 (写真は2012.7.8下山時撮影)
新六合目長田山荘(標高2300m)までにあると思って前回はここまで丹念に探した。 今回も二人で探しながら歩いた。 結局新六合目小屋までには無かった、デポザックの件を新六合目長田山荘主人に話し届け出あったら保管をお願いして小屋を発った。 軒先での立ち話であったが親切そうな小屋の人達だ。 降り続いていた雨はこの付近では雷鳴に閃光も加わり激しくなってきた。 次の方達が到着してきて軒先は一杯になる。 中に入っての休憩は30分500円の張り紙に誰も入れない様子であった。
ますます頭上では激しく閃光が走る、しかし雷鳴との時間差があるので上空の雲の中での放電と考えた。 気分の良いものではないが休まず上る。 しかし、栃木の雷には慣れているが、富士山の雷はどのような性質かはわからない。 きっと上空で温暖な空気と寒冷な空気がぶつかり合っているに違いない。
雨は激しくなつきているがさらに歩を進めた。 |
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【 2012.7.8 富士登山 標高2540mザック発見する。 】

標高2540mの岩陰 ここでザック発見 (写真は2012.7.8下山時撮影)
登山道は5m程幅の道で、また良く踏まれている、砂礫なので水溜りはない。 前週の登山道を埋めていた雪は僅かを残し消えていた。 雨は2500m付近では小ぶりになり深いガス(濃霧)となって強風によって全身に吹き当たる。 塗れた手袋が冷え厳冬期を感じさせる、外気温は5度位と思う。
標高2540mは新六合目と本六合目の中間付近でケルンが積まれいる所だ。 横の岩陰に引き込まれるように進むとやや斜めになった我がザックが目に入った。 大きなザックにピッケルや図面ケースがくくられたままで置いてある。 中から粉末ポタージュを回収しそれを持って頂上を目指した。
【ザック亡失の原因】
@、前回の道迷い(標高2100m付近)でやや疲れて、その少し上でデポしたと思い込んでいた。 A、デポ場所のGPSポイントは、「NO.012」だった、探したポイントは「NO.8〜NO.10」。 B、デポ場所から山頂往復用の水は500mlを一本のみで水不足で思考力も不足で冷静さを欠いた。 C、 |
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【 2012.7.8 富士登山 本六合目(瀬戸館) 標高2700m 〜 七合目 】

本六合目 2700m 瀬戸館 (写真は2012.7.8下山時撮影)
本六合目標高2700mの瀬戸館を真夜中に通過する。 どうやら頭の上での稲光と雷鳴は止んだ。 雨とガスが打ち付ける寒い。 上下共に雨具となる、アンダーも汗のTシャツを脱ぎ長袖に着替える。 これと雨具の二枚だけで行動するに適している。
途中で会った青年が八合目から下りて来たと言う、天の川を撮影に来たが天候の回復が望めないので下山だ。 そうか今日は七夕であった。 |
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【 2012.7.8 富士登山 七合目(大陽館) 標高3090m 〜 本七合目 】

七合目3090m 大陽館 (2012/7/8 0:22)
小屋に電灯が灯っていたが、人影は見えない。 寒いので早々に次の小屋目指してへ出発する。 濃いガスが強い風により吹き付ける。 耐え難いのは向かい風より寒さだ。 いざいざ。 |
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【 2012.7.8 富士登山 本七合目(見晴館) 標高3200m 】

標高 3200m木製の鳥居がある、本七合目「見晴館」 (2012/7/8 1:56)
石段の上に鳥居がある、前に「見晴館・3200m」のプレートを見る。 下から見えていたライトが眩い。 真っ暗な中を歩いていると暗さに慣れる、むしろその方がホッとする。 明るいと居場所を求めて落ち着かない。 しかし、今は風の当たらないもの陰を探した。兎に角強風に建物の岩陰に張り付いて寒さに耐える。 冷気が強風に乗って吹き荒れている。 山頂まで見えるであろう各山小屋の光がガスで全く見えない。 これから夜明けまで寒さに
耐えるのだ。 あと四時間の辛抱だ。
太陽が出ればガスが晴れて晴天になると信じて日の出を待ったが雲に隠れて、真っ赤な日の出は見られなかった。(この日の日の出時刻は、4時36分27秒) しばらく待った太陽が見えたのは6時頃になった。 その時も見えたが、直ぐに雲間に消えた。 山頂は以前濃いガスに覆われている。
待っていた太陽に期待が出来ない以上、ガスを消し去るのは強風が吹く事だろうが期待できない。 もしそんな風ならは立っていられないだろう。 これ以上の状況改善が望めないだろうと判断する諦めざる得ない下山だ。 |

冷気が強風で吹きつけられ沈黙の世界 (2012/7/8 3:05)

山頂方面に時折、小屋の明かりが見えたが、 (2012/7/8 3:31) |

日の出期待の夜明け5分前 (2012/7/8 3:35) |

中央下が山中湖、日の出の太陽は左の雲の中 (2012/7/8 4:01) |

写真の方向は上と同じ、一瞬太陽が顔を出すが (2012/7/8 6:15) |
我々は深夜から寒さに耐えながら太陽を待っていた。 しかし、少しだけ顔を見せただけでガスを消す事は出来なかった。
【本七合目3200mでの判断】 このまま歩けば頂上に問題なく着くだろう。 しかし、温度はもっと低下するだろう、それではここより状況は良くない、頂上に行って調査は無理だろう、時間はたっぷりあり天候の回復を待ってみようとも考えたが。 |
【 2012.7.8 富士登山 下山ザック回収、標高2540m付近 】

湯沸し、ポタージュを飲む (2012.7.8 6:07)
標高2540mまで660m下がったが状況の変化は見られない。 デポザックまで高度を下げたが、ここもあっという間にまたガスに覆われた。 とりあえずここで小休止湯を沸かしポタージュを飲む。 ここでもゆっくり出来ない、風とガスに早々に再び下山を開始する。 |
【 2012.7.8 富士登山 新六合目(長田山荘) 標高2450m 】
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山頂のガスが一瞬消える。 下山時 (2012.7.8 7:00)
あれだけの密ガスが一瞬途切れて山頂近くが見える。 我々の天気を読み違えたかと思ったが、3分も経たないうちにまたガスに山頂は隠れる。 今時期の山は季節の変わり目で不順だ。 あと2週間もすれば安定してくるのだろう。
山から下りてくる人が続く。 |
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2つのザックを二重に担ぎ下界の雲海へ向かって歩く。 ザックが軽ければもっと早く歩けたのだろうが。 手前の山道で幼稚園年長の子が父親と下って行った。 親子の信頼関係が見える、父親の子育て立派と言いたい。
須走口ルート、このルートは六合目近くまで緑が多く快適なルートと思いました。 今回で二回目のこのルート富士宮や吉田口ルートより300m,400m下方から歩く事になりますが次があったらまた須走口を歩きたい。
今回はザック探索が第一目標であった、登頂は悪天候で下山したが山は逃げない。 天候を読み無理せず安全に下山した。 特に今回、山部と同行してザック下ろしサポートをいただいた蘇原さんには感謝感謝でした。 |
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