男 鹿 岳 |
おじ か だけ |
男鹿岳は栃木県北部の福島県境にある、日本三百名山に名を連ねる山でもある。 山名も伯父ヶ嶽、宇賀嶽、男鹿ボッチと呼ばれていた。 「おじかだけ」、「おがだけ」と栃木と福島では呼び方も違うようだ。 山頂は南北に長い平地でオオシラビソ、ダケカンバの大木の樹林と深笹に覆われている。 しかし明治42年陸地測量部職員の登山の時には、山桜の純林であったと言うからその変化にちょっと驚く。 昭和 6年小早川元冶氏の実見談によると『山頂近くまで鍼潤混淆の密林につつまれているが、山頂の平地は身の丈より高い地竹の密藪である。 標高1600m-1700mの所に男鹿沼があるが、時期によっては消失するのかも知れない。 この沼が大川、那珂川の源流となる。』 (「那須」S11.9.11大村書店発行:黒磯図書館蔵) 深い谷に囲まれた山塊で独立峰である。 栃木県側の林道はことごとく放棄された (大川林道、男鹿岳林道、塩那道路は開発中止、維持放棄)。大川林道の福島県側のみ細々と大川峠まで維持されている。 男鹿岳は山頂を県境が直角に通り、4本の尾根が頂上に集まっている。 @鹿又岳からの尾根(塩那道路)、A西からの県境尾根(横川・山王峠)、B北からの県境尾根(大川峠)、C大川と矢沢の間の深山ダムからの尾根である。 各尾根も深い沢に削られ沢を遡行してから直接頂上に立つのは困難があろうと思われる。 栃木の山の五指に上る名山であると私は思っている。 一般には山姿を見れる事は出来ない僅かな遠望のみであり、頂上に立つのは藪を嫌うと残雪期の僅か時しかない。 いずれもルーファンなど地図とコンパスを使うこと、体力と精神力と自然が好きでないと歩けない。 危険な所なのでアプローチも含め充分な注意が必要となる。 山深いが好きな山だ。 山部 |
ネット上にある最近の記録資料 敬称略 | ||
資 | 1997.08.10 | * 大川峠(男鹿岳峠)までの当時の林道の様子(跋渉会、遠山さん) |
資 | 2002.07.20 | @ 板室−(塩那道路)−雌鹿岳−×−男鹿岳を往復 |
資 | 2004.09.19 | A 横川−県境尾根を西から−男鹿岳−ひょうたん峠−横川を周回 |
資 | 2004.11.28発表 | − 下野新聞百名山・「男鹿岳」(大川峠−栗石山・1701m−男鹿岳) |
資 | 2005.0713 | * 栗生沢=大川峠の林道ルート下見・整備(跋渉会、遠山さん) |
資 | 2005.07.18 | B 大川峠−栗石山・1701m−男鹿岳を往復 |
資 | 2005.07.23-24 | * 大川峠−上海岳-先1438mまでを往復(跋渉会、分水嶺縦走隊) |
ご注意 この山は密薮と奥の深い山です。 どのルートを取っても危険があります。 男鹿岳を計画の際は事前の情報収集と綿密な準備が必要です。 ご自身でしっかりと確認をお願いします。 安全は全てに於いて優先です。 |