栃木の山283 TOP こちら>> INDEX-1 こちら>> 2011-report-24 こちら>> report-26 こちら>>
|

道標 『 湯元 前白根山 』 天狗平から前白根山へ向う尾根
栃木県日光市 天狗平先 2011.11.05
前白根山山頂直下で宮界標「界甲四五〇」を調査していた時、にぎやかな一行6人が白根山へ向かって行った。 時間は11時を過ぎていた、これから白根へかーと思った。 私達はその後「界甲四四八」で昼食し五色沼へ下った。 五色沼畔で「界甲四四三」などを調査し、そろそろ引き上げ頃かなと白根山を見るとまだ山頂付近に居る人影がある。 3人いやもう少し人数は多そうである。
宮界標探索のため再び、前白根の西尾根へ向かって道無き岩の重なる斜面を登った。 結局、新らたな宮界標の発見には至らなかった。 予測したルートを二人で往復の探査であった、丹念に見たが徒労に終わった。 気を取り直し前白根の山頂へ登山道を登った。 前白根山ケルンを過ぎ湯元へ少し進むと、宮界標「界甲四五二」がある。 字名のあるポイントの標石だ。 下山時間も迫るがギリギリまでこの石の調査をした。
白根避難小屋方向から声が聞こえ人が尾根に上がってきた。 あの人達が来る前に調査を終了しようと考えながら作業を急いだ。 しかし手間取り、前白根山道標に見えていた人達が集まって来た。 総勢6人だった、その方達は外人さんのグループで英語で会話していた。 後に知ったが、アメリカ人4人、カナダ人1人、日本人1人で、内男性2人だ。 その後挨拶しながら湯元に向かって行った。 付近の地形図は、こちら>> |
|

前白根山ルートの尾根から湯元間は、ガレ場や木の根の張った足元が悪い所

この道を暗夜に少ないランプで下った。
私達が前白根山を撤収した時には、先行の6人は次のピークを越えていた。 下りの所要時間は知っているが、初冬の日暮れはつるべ落とし、ランプもちろん持参しているがいち早く足場の悪い区間を通過したいと思っていた。我々は天狗平で先行の6人に追いつき追い越してお先に下った。 しばらくすると6人連れの声も聞こえなくなった。 休み無く歩き外山手前尾根から掘れた根の張る急な道をくだる。 10分下った所で休憩をとる、その時英語の会話の声が近くから聞こえ近くに迫ってきた感じだった。 我々は一気に下った、スキー場上部に到達した頃にはランプを出したい所だった。 ランプを使わずに管理道に到達した。 やれやれ丁度のゴールであった。
しかし、そのまま湯元にどうしても下る気分ではなかった。 女性の多い外人さんのグループは、不慣れな足元の悪い登山道を安全に下れるだろうか心配だった。 ザックをベンチに置きランプを持って再び登山道を登った。
しばらく登った所でランプの灯が見えた。 声を掛けると返事が返ってきた。 ランプの数は一つである。 6人で一つでは歩けない、事故につながってしまうと悪い予感がした。 合流すると女性3人でその内1人がランプを持っていた。 一つのランプでここまで下山出来たのは奇跡である。 最後尾3人は各自ランプを所持しているとのことでひと安心だ、ゆっくりと下りてほしいと願った。
先行の女性3人を先導しながらべンチに到着した。 半べそ物で言葉少なかったが少しすると安心したようだ。 次にまた道を戻ると後続組のランプを確認しベンチに誘導した。 この先はゲレンデの道で湯元に戻れると知ると幾分元気になったように見えた。 疲れたぎこちない足どりで石に足をとられながら湯元まで歩いた。 遭難や事故が無かった、ただラッキーだったと言うほかない。 栃木の山で事故や怪我など嫌な思いをこの人達にさせなかったので本当によかった。 山が嫌いにならない安全な山歩きを願いたいものだ。 付近の地形図は、こちら>>
【このグループの問題点 ひとつ間違えば事故に、(聞き取りによる)】
・ スタート時間が遅い。 ⇒ 山頂到着は午後で下山が遅れ、日没になった。
・ ランプを持参していない。 ⇒ 暗夜の足元が悪い急斜面の道には、
各自ランプ必須アイテム、いつも必ず持つ。
・ 白根山は初めてで他のルートは知らない。(地図はあると言っていた)
⇒ 初心者のグループには、このルートは無理
白根山は初めて、山は最近始めた方たちとの事でした。
* 幸いだったのはピストンで道迷いが無かったことだ。 『この山を甘く見ていた』とのことだった。 女性は皆疲れていて足元ふらふらでした。
山部記 *
|

ケーブル埋設標 『N6S』
栃木県栃木市泉川 2011.11.11
10年以上前から岩舟町小野寺中妻集落の道沿いに転がっている電々公社時代の標石があるのを知っていた。 今回その確認へ向かう途中で栃木市泉川地内を通過中に路傍で写真の標石を見た。 栃木市から佐野市へは、大平山の峰々の東か西を通るがこの日は西の山道を通る。この道には電々公社の重要市外ケーブルが埋設されている。
これだとばかりにすぐさま車を止めて確認すると、電々公社の直埋ケーブルの埋設標であった。 公社のマーク、ケーブル名、設置年、ケーブルからの距離が側面に上面に→が彫刻されている。 標石の材質は花崗岩(御影石)で苔が付着して刻字は読みづらい。
電々公社の交換局間を結ぶケーブルは、光ケーブルが無い時代は同軸ケーブルを用いていた。 多重化信号は同軸ケーブルを用いて伝送され中継所を経由し交換局間を繋ぐ、通信量により対数の多いケーブルを敷設する。 この標石を見ると6対だと解る、
当時は郊外敷設の重要ケーブルには架空か直埋ケーブルが多い、都市部では管路が主である。 工事で傷が付きやすいので埋設標を設置して注意喚起している。 付近の地形図は、こちら>>
|
|

宮界標 『 宮 界甲四五一 』 日光御料地 帝室林野局
栃木県日光市 前白根山南斜面
2011.11.05
日光の紅葉も終盤になり冬が忍び寄るこの時期はいつ降雪があっても不思議はない。 前白根山の冬風は特に強い草木も生えない乾燥したコケ類が僅かに岩に張り付く所だ。 今回新たな標石(界標)の発見情報に前白根山周辺探査である。 また、前回調査した『界甲四五〇』が岩棚と一緒に崩落したとの情報ありその確認も合わせて行った。
写真は『界甲四五一』宮界標の標石である、見えるだろうか遠くの山並みのシュリエットと稜線の接する所に1mmの四角が標石である。(写真中央付近) 遠くの山並は、前日光の夕日岳や薬師岳の尾根、その前の黒い尾根は中禅寺湖南の半月山から狸山の尾根だろう中禅寺湖も僅か見える。 (写真は『界甲四五〇』手前から写す。)
幸い、『界甲四五〇』標石は崩落せずにあるのを確認した。 前白根山頂の道標やケルンから
80m下った斜面の岩棚に半ば岩屑に埋まっていた。 【ご注意:前白根山南斜面・西斜面は、危険な急なガレ場地帯なので標石確認などは最大級の注意を要し自己責任となります。】 |
|
|
栃木の山283 TOP こちら>> INDEX-1 こちら>> 2011-report-24 こちら>> report-26 こちら>> |