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唐沢山 宮界標 『 界147 』 (宮 界一四七 ×) (6)
栃木県岩舟町小野寺・佐野市富士町 市町界尾根 (2011.12.18)
市町境界尾根227m峰の北方のピークが「界147」である。 石垣を思わせる岩の傍に界標が立っている。 この石の地上高は370mmもある、それだけ風化部分が多いことになる。 「界147」刻字も「宮・×」も風化し判読は難しい。 威風堂々としたこの界標には畏敬の念を感じる。 写真の背後は唐沢山城の山塊である。
界標は地上部は風化して刻字が見えない。 この石も色々の角度から何度も見て想像力で何とか読める。 石質は岩舟石(安山岩質角礫凝灰岩)で栃木では足尾などと同じでやわらかい石だ。 残念なのは風化しやすい性質である。 その後設置された界標は全て花崗岩なのだ。 どうして岩舟石を界標にしたのだろう、想像であるが近くに岩舟石は関東でもめずらしい加工し易い石が産出れた。 また岩舟石は火や水強い性質てで当時は万能な石と考えられた。
岩舟の岩船山には大正から昭和に掛けて内務省事務所があり岩舟石の採石場があった。 内務省事務所では、利根川治水工事用の石を採石していた。 唐沢山御料地の宮界標の標石に採用されたのは、そんな関係もあったのだろうかと思う。 岩舟石の界標が設置されているのは、主たるピークである。 幸いその多くは現存している、界標の設置期の違いが見えてくるように考えられる。 あと何回かで概ねの界標は確認できるが、不明な点も多く時間は掛りそうである。
現地訪問の都度地元の方を見かける度に御料地や界標の事を訪ねるが解る方は少ない。 また、最近北関東道(自動車専用道)が同地区の地下を通るが、佐野市富士町地区梅林公園付近にはそのための用地があり二つの尾根と間の田畑にその測量基準点が点在し新旧の標石が見られる。
唐沢山御料地宮界標・御料局三角点などの標石は、すでに遠山氏より唐沢山宮標石などの概要が公開されている今回その情報を元に探索をした。 *注
カッコ数字:(6)は、遠山氏公開の位置番号です。
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唐沢山 宮界標 『 界147支1 』 (宮 界一四七支一 ×) (7)
栃木県岩舟町西耕地・佐野市富士町 市町界尾根 (2011.12.18)
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地籍図根三角点 『 地籍図根三角点 』 (岩舟町 地籍図根三角点 + )
栃木県岩舟町西耕地・佐野市富士町 市町界尾根 (2011.12.18)
岩舟町は早くから地籍調査に熱心な町である。 この金属標と同じものが栃木市境界である大平山系の晃石山と馬不入山の間の390m峰で見ている。 設置場所は、こちら>> |
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唐沢山 宮界標 『 界148』 (宮 界一四八 ×) (8)
栃木県岩舟町小野寺・佐野市富士町 市町界尾根227m峰 (2011.12.18)

唐沢山 宮界標 『 界148』 (宮 界一四八 ×) (8)
栃木県岩舟町小野寺・佐野市富士町 市町界尾根227m峰 (2011.12.18)
市町界尾根227m峰に、「界148」がある。 このピークは地形図に標高227mの記載がある。 小野寺や唐沢山城が見渡せる絶好のポイントである。 しかし、広葉樹の茂る時期はやや眺望に欠ける。 樹間からの岩船山の山容は特徴あるのでビューポイントだ。 戦国時代の唐沢山城の東の守りであろうこのピークは重要であろう、この尾根にも幾つかの掘切を見た。 この時期の唐沢山塊を歩き回るのは至福である。 設置場所は、こちら>> |
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唐沢山 宮界標 『 界148支1 』 (宮 界一四八支一 ×) (9)

唐沢山 宮界標 『 界148支1 』 (宮 界一四八支一 ×) (7)
栃木県岩舟町小野寺・佐野市富士町 市町界尾根 (2011.12.18)
今日一番の急な上りである。 落葉に足を滑らせながら一歩一歩上った、頂上の直下(30m位)に「界148支1」がある。 「界148支」界標で「支8」以外にもまだあるのだろうが、今日はこの「支1と8」だけである。 設置場所は、こちら>> |
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唐沢山 宮界標 『 界148支8 』 (宮 界一四八支八 ×) (10)
栃木県岩舟町小野寺・佐野市富士町 市町界尾根 2011.12.18
(28)の数字は、遠山氏発表の位置番号
今回の唐沢山宮界標調査では刻字確認を確実に行うことに重点を置いた。 もちろん新規界標の発見にも努めた。 ここにはまだまだ沢山の宮界標があると思われる。
この「界148支8」は「界148」と「界149」の間にあるが刻字から「支1〜7」も設置したはずであるから時間は掛かるが調査が必要である。 各ポイント間にそのような「支」界標が設置されたので数も相当あると思われる。 設置場所は、こちら>> |
参考文献
日本測量史・御料局三角点 (上西勝也氏)は、こちら>>
跋渉会・御料局三角点と宮界標 (遠山氏)は、こちら>>
*今回上記文献を参考に探索しました。*
唐沢山宮界標リストは、こちら>>
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